2022年観劇22本目:Leopoldstadt

11/22/2022 Tue 7pm
Leopoldstadt
Longacre Theatre
Balcony E109 $47 (lottery)

前からこの作品が少し気になっていたのですが、
SJBさんのPodcastにBrandon Uranowitzが出たときに
この作品の話をしていて、それが最終的に行こう!と思うきっかけになりました。
ロンドンではできなかったけど、NYではJewsの役は全員Jewsが演じることが可能だった、
リハのときは役に引っ張られて精神的に大変だったけど、だんだんバランスがわかってきた、
みたいな話をしていました。

ウィーンのユダヤ人家族の話で、
1899年、1900年、1924年、1938年、1955年と5場面で展開していきます。
登場人物が多いので、Playbillの中にFamily Treeが載っていました。

他のユダヤ人の話、例えばFiddlerでも語られるけど、
ユダヤ人は各地でそれぞれの文化を自分たちに取り込みながら、
その場に溶け込もう、一員になろうという努力をしています。
この舞台も最初、クリスマスを祝うシーンから始まります。

ウィーンという学問、芸術、経済などが発展している場所が舞台なだけに、
ユダヤ人家族の会話に、これらが発展するのは、
ユダヤ人をこれらを敬愛し、さらにはお金を生み出しているからだ、
ユダヤ人がウィーンの心臓である、というセリフがあって、
自分たちが大切なコミュニティーの一員であるという自負を強く感じました。

それまでの世代と違って、ある程度自由に移動ができ、
財力も享受できる世代になっている。
ここがPromise Landだという人もいれば、
一方で、同化(assimilation)というけど、
ユダヤ人であることを捨てるのは同化じゃない、
Judaismを持ち続けた上で一緒に生活することだという人もいる。

このシーンはYoutubeでも公開されていたけど、
本当に考えさせられるセリフで、
場面が進んでもこのセリフがずっと頭から離れませんでした。
共存がどんなに難しいことなのか。
そして知性では解決できない障害が立ちはだかった時、
諦めることの悔しさはこんなにも苦しいものなのか、
というのがすごく伝わってくる舞台でした。

それにしてもBrandon Uranowitzは
これまではミュージカルでしか見たことがなかったけど、
Playでも存在感、そして間が抜群ですね。
前半は一人の役で歳を重ね、
最後にアウシュビッツを生き延びた一人として出てきます。
Brandonの妻役だったCaissie Levyの見せ場があんまりなかったのが
ちょっと残念だったかな。
(Carolineでの彼女がよかったので、今回見られるのを楽しみにしていたんだけど)

全体として見応えがあるというか、考えさせられる舞台でした。


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