2022年観劇4本目:Space Dogs

3/9/2022 Tue 7:30pm
Space Dogs
MCC Theater The Susan & Ronald Frankel Theatre
C3 $25+$5 (Today Tix Rush Fee)

Van HughesとNick Blaemireが制作、出演しているSpace Dogsを見てきました。

Space Dogsとは、冷戦時代中の宇宙開発競争で
ソ連が実験のために使った犬のことを指します。
このミュージカルは、宇宙船スプートニク2号に乗せられ、
宇宙で地球軌道に到達した宇宙犬ライカと、開発部隊のチーフとの話。
国の威信とプロバガンダのためにチーフが宇宙開発を急ぎ、
帰還ができないとわかっていてライカを宇宙船に乗せるのですが、
ライカ視点でも語られる部分がいくつもあります。
野良犬から訓練犬に選ばれたこと、大変な訓練に耐えたこと、
訓練犬になって他の犬やチーフなどの家族ができたこと、
宇宙に行くことは怖いけど、誇れることだろうと思っていること、
そして帰還したらステーキのご褒美がもらえる約束をして宇宙に行ったこと等。

犬に語らしたもんだから、思った以上に感情移入してしまい、もう涙、涙でねぇ。
家に帰ってきてもセリフを思い出して泣いたりしていたので←
泣きすぎて目は痛くなるし、翌日は目が腫れるし大変でした。

出演は二人だけ。
主にVanはチーフを演じ、Nickはライカを含むそれ以外を演じます。
ライカはぬいぐるみをNickが動かして表現していました。

出てきてすぐに二人は第四の壁を取っ払い、
Vanです、Nickですと自己紹介して、ストーリーに入っていきます。
途中も何度かストーリーを中断し、客席に語りかけつつ、
最初から最後まで二人が歌い、演技をし、
シンセサイザーとギターを使って演奏し、
セットを動かし(時々サポートが入っていましたが)、
全て二人の力で進んでいきます。

構成的には特に目新しいことはないんです。
自分たちで演奏する、映像を使う、カメラを使う。
これまでにもさんざん使われた手法です。
曲も何か口ずさみたくなるようなものがあるわけでもありません。
1曲を除いて、割と曲調も似ている。
でも今っぽさがあります。音のデザインがそう感じさせたのかな。

この作品の一番の感想は、「見て良かった」。
作品は決して100点じゃないけど、
全力でやっているからこそ伝わってくるものがあるというか、
こちらも一生懸命に見ないと失礼になってしまう、という雰囲気がありました。
そしていい意味でオフっぽかったというか、商業っぽくなかった。
「これをやるんだ」という意志というか、パワーに満ち溢れていました。

最近、ほらほら、これやれば客は喜ぶんでしょ、
みたいな作品が多かったので、久しぶりに真剣に作った作品を見た気がします。

Vanを舞台で見たのは、AIぶり!
Nickは2016年のTick Tick…以来。
息があったパフォーマンスも見ていて楽しかったです。

前半は割とくっだらないところがあるんだけど、
最後はぐーっとストーリーに引き込まれました。
メリハリの付け方がよかったように思います。

2度の延長を経て3月下旬に閉幕予定です。

 


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2 thoughts on “2022年観劇4本目:Space Dogs

  1. これ気になってたんですよ! なんかNickって割とクリエーターでいろんなの携わったりしてるけど、あんまり恵まれていない感が強い印象があって(笑)、でも、これは結構ツイッターでもいい評判を見ていたので、気になっていました。Vanと2人っていうのも気になりますよね。そんな泣けるのかー!見たいです。

    1. Bwayでも作品やってますもんねー。1日でクローズしたみたいですけど。でも作り続けるってすごい!今回はVanの自宅でレコーディングしたみたいですよ。
      ほんとエネルギーがすごかったです。おすすめ!

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