2019年観劇15本目 : Kiss Me, Kate

2019/6/30 Sun 3pm
Kiss Me, Kate
Studio 54
Orch A105 $179

最終日のKiss Me, Kateに行ってきました。
延長が発表されて、すぐチケットをゲット。
最前列はすぐに売れてしまい、2列目でしたが、
久しぶりにWillさんを至近距離で見ることができました。

この日の公演は本当に素晴らしかった!
観客も最終日と知っているので、
アンサンブルが出てきたところからもう拍手喝采でした。
(主演枠じゃなくて、アンサンブルが大勢出てくるところから
拍手が湧いたのが、なんかよかった!)

最初にゴーストライトを消しにくるアンサンブルが出てきた瞬間から目に涙を溜めていて、
エモーショナルな公演になるかな、と思ったけど、そんなこともなく。
でも皆、150%の力で最後の公演を楽しんでいるようでした。

Willさんとケリーたんの間には、何か特別なケミストリーが生まれていたよね。
セリフの掛け合いも、おふざけも、歌も、何から何までいつも以上にパーフェクト。

おふざけはいつもより3%ぐらい増えていたかな。
ケリーたんがWillさんの頭を叩いた後に、
髪の毛をくしゃくしゃくしゃーとかき回していたり、
キャップも渡すふりをして渡さなかったりする回数が多かったり。
でもやりすぎということは一切なく、品の良さは保ったままで、
やりすぎ感がないので、心の底から大笑いできました。
二人も楽しそうなのがひしひしと伝わってきました。

二人のセリフの掛け合いは、テンポも間もよく、
セリフなんだけど、言葉以上の何かをキャッチボールしているようで。
セリフでは憎まれ口を叩き合っていても、
お互いの心は通じ合っていることが、手に取るようにわかります。

歌は、Willさんの声がこれまたよく響いていてねぇ。
アルバムもいいけど、
Willさんの響き方は劇場の方が映えていたように思います。
ぐっとお腹に響いてくるときの音が本当に好きでした。

Willさん、演技はイマイチだけど、歌を歌っている時は最強と思います。
前にも書いたけど、きれいなワルツから、
ちょっとロックの入った歌い方から、
そして最後のSo in Loveから、
いろんな歌い方のWill Chaseを楽しめたのは、
ファンとして本当においしい作品でした。
一番好きだったのは、Were Thine That Special Faceかな。
何度でも歌って欲しい。

この日はセリフ中に、いつもほどは声を張っていなくて、
ちょっと落ち着いた感じがしたかな。
セリフの声のトーンは、この日が一番好きでした。

ケリーたんは、So in Loveの最後の方で肩を震わせていて、
あ、こんなベテランでも最終日は感きわまるものがあるのだなと感じました。
でもコメディーになると一転、おかしいおかしい。
この人も本当になんでもできる人ですね。

最終日なので他のシーンも書いておきます。
Why Can’t You Behave(Always True to You in My Fashion含)
LoisとBillはもうちょっとなんとかなったと思うなぁ。
二人とも上手だと思うのです。
でも今回は演出があんまり気にかけなかったのか、なんかイマイチ。
Loisはもうちょっと賢く描けたと思うし、
Billもギャンブルはやっても、もうちょっといいやつになったと思う。
Why…のシーンで悪びれる様子もなく、
なんなら声もよく聞こえないBillが好きじゃなかった。

First man&Second man(Brush Up Your Shakespeare含)
地味に好きだった二人ですが、
Second manはオリジナルの人が一番よかったなぁ。
最後になってRichard Kindが入ったんだけど、
Second Manはおとぼけ強めのはずなのに、
目立とうとしたり、顔芸とかしたりしていて、
ここだけはちょっとイラっとしました。

We Open in Venice
Willさんの「必死ダンス」がもう毎回おかしかった!
踊れない人が踊るとこうなります、という見本でしたね(笑)
あまりの真剣さがおかしくて、他の人を見る余裕がありませんでした(笑)
足がもつれそうなんだものー。

Tom, Dick, or Harry
ここはコービンが何かのインタビューで、
3人がMarry Meと自分をアピールするところだから、
常に皆が競い合っていて、そのおかげでKeep upできると言っていたけど、
いつも全員がこれでもか!と踊っていて、
シーンとしてはすごく見応えがあった。

I Hate Men
ケリーたん、コメディエンヌの本領発揮。
ここが下品にならないのが、この人のすごいところね。
何度見ても楽しめました。

Cantiano D’Amore
この日、めーっちゃ気合い入ってた。
いつもここのアンサンブルは手を抜かないし、
きれいに踊る人が多いけど、この日はギアが一段上がった感じでした。

Too Damn Hot
終わった後はもちろんスタンディングオベーション。
でもやっぱり私は、ベネフィット公演の時の方のフリとか構成の方が
よかったなぁと思う。
その当時の振り付け覚えていないけど、初めて今回の公演でこのシーンを見た時、
なんか物足りなさを感じたのよね。

そしてここは、毎回Stage Manager役に目がいってしまいました。
まるまるっとしていて、絶対ダンサータイプじゃないし、
他のダンスシーンでもほとんど踊らない分、
ここで一生懸命踊っているところがなんともキュートでした。

From This Moment On
何度見ても、滑ってる感じというか、
一人蚊帳の外感の否めないHowellでしたね。
まぁ、それで正解なんだろうけど。

Bianca
振り付けがもうちょっとよければなぁ。
難しいフリをつけすぎて、遊びというか、余裕がなかったですね。

と一通り全部振り返ったところで、ラスト。
カーテンコールはこの日出ていなかったSwingも全員登場でした。
結構泣いている人がいたかな。

カーテンコールが終わると、ディレクター、
コリオグラファー、脚本家が出てきて、ディレクターが挨拶をしました。
1分、とかいいながら、5分以上は喋ってたかな(笑)

生のパフォーマンスの素晴らしさや、
こういう生の芸術をこれからも見に来て欲しい、
ということを訴えていました。
あと、今回のカンパニーは今まで働いた中で一番よかったともいっていました。
そのときにWillさんの目がちょっとだけウルっとしていてね。

途中ディレクターの子どもや、
ケリーたんの子どもも舞台に上がってきて、
シアターはFamilyなんだとも、ディレクターは言っていました。

2月から6月までの本当に短い期間だったけど、
私はこの作品のおかげで、2018−2019シーズンが楽しめたし、
Willさんの作品を最初から最後までNYで見ることができたのも
今回が初めてだったので、とてもいい観劇になりました。
(初日は出張で行けなかったけど)

一応最後にご挨拶をしに列に並んでいたら、
彼女が見にきていたようで、Willさんのステージドアの様子を
ずっとビデオに撮っていました。
さて、次Willさんが舞台に帰ってくるのはいつになることやら。

テレビもいいけど、やっぱりその歌声を存分に発揮すべきだと思うよー。


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