2019年観劇14本目 : Oklahoma!

2019年6月29日(土) 2pm
Oklahoma!
Circle in the Square Theatre
C107 Lottery $40

やーーーっとロトに当たりました。
ルーザーチケはいつでも出すのに、当選チケットは全然出てきませんでした。

Brooklynのオフでやっていた頃から話題になっていたし、
実際に見た人にも教えてもらっていたので
どのような演出なのかはある程度知っていましたが、
気分が悪くなるほど、Darkなところに焦点を当てた作りでしたね。

典型的なオクラホマだと、Judは汚い格好をしていて、
セリフ通り、何を考えているのかわからないところがあり、
排除しても良いという理由を与えているような描かれ方でしたが、
(排除してもいい理由にはなりませんが、
周りが少し距離を置きたくなるような人物像になっている)
今回のJudは、Curlyよりは見た目もいいし、
Willほどバカでもないし、格好もキレイ目。
なのに、みんなで寄ってたかって村八分みたいなことをする。

特にPore Jud is Daidの演出は吐き気がするぐらい、見ていて気持ち悪くなりました。
あんなに至近距離でカメラに収め、泣いている様子をわざと大きく映し出し、
泣いているのを他の人に見せつけてバカにしている様子が本当に胸糞悪くて。

結婚式のシーンも、Judがローリーのランチボックスを買うために
銃を売ったCurlyに、やっぱりカウボーイには銃が必要だから
それをプレゼントしたとも取れると思うのです。めっちゃJudいい奴じゃん。
なのに撃たれてしまう。頭が狂っているのはCurlyの方です。
でも正当防衛だとか言って許されてしまう。

結局返り血を浴びて、血まみれになるのはCurlyとローリーで
Judはほとんど血がついておらず、
すぐに銃を使う短絡的な様子を皮肉っているようにも見えました。

今回の演出は、一人の人間を皆で寄ってたかって追い詰めたり、
銃を使う正当な理由がないのに無罪になってしまったり、
ドリームバレエのかわりに追加されていた黒人女性ダンサーが踊るところも、
黒人(女性ではないかとお師匠から教えていただきました)が囚われて、
外に出られないことを表わすなど、
アメリカの今の問題点をこれでもか、と強調していましたね。
それが目的だから、見ていて気持ち悪くなるのが正解なのでしょうが、
それにしても気分の悪い観劇でした。

しかも照明が暗くならずに明るいままだから、
観客も劇の一部にされてしまうでしょ。
Immersiveってそういうことか、みたいな。
こういう問題の当事者の一部として巻き込まれるのも、嫌な感じでした。
でも、ここまで強調しなくちゃういけないほど社会がそんな状態になっている、
ということの裏返しかもしれませんが。

あと、役者も全体的にイマイチだったねぇ。
トニー賞はあれでよかったのかな。
おばさん役だけよかったと思うけど、あとはOnのレベルじゃないでしょー。

一度は見ておかないといけない作品だったとは思いますが、
もう2度と見たくない、というのが率直な感想です。


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