2016年観劇27本目:Twelfth Night

9月4日(日) 8pm
Shakespeare in the Park
Delacorte Theater
Twelfth Night
V514 Free with Aさん

じゃじゃ馬馴らしに次いで、今年2度目の
Shakespeare in the Parkに行ってきました。

去年見たオデッセィ同様、コミュニティーメンバー参加型+
作詞作曲を担当した人がFeste(道化)役として出演していて、
その人がストーリーを進めるのに重要な役を受け持っていました。
今回はShaina Taubという女性がその役。

他に有名どころだとモルモンのニッキーがViola、
オーシーノ役にJose Llana、
マルヴォーリオ役にAndrew Koberが出演していました。

十二夜は割と話が単純というか、
わかりやすいので、一幕ものとして制作されていました。
話が長ったるくなるところは、
Festaが歌で完結にまとめてくれて、
ストーリーとして欠かせないところやポイントとなるエピソード、
感情をモロに表せることは俳優が歌う構成になっていました。


どこを歌にして、どこをセリフにして、
どこをFesteに言わせるかの選び方が秀逸だと感じました。
Shakespeareの大ファンだったら、
あのセリフは重要なのに!! みたいな思い入れがあって
いまいち納得できない部分があるかもしれないけど、
作品としてすごくメリハリがあり、
ストーリー全体を網羅しつつも、テンポよく進んでいったので、
シェイクスピアもミュージカルになるとこう化けるのか、と、とても楽しめました。

割とどの曲が耳障りが良かったし、
ビヨンセの曲を使ったりもしてて、親しみやすい作品になってました。
曲で印象に残ったのは、
オーシーノが変装したViolaに君が必要だ、っていうのと、
Violaがオーシーノに対してI need youっていうのが
同じメロディーを使っているたのですが、
言ってる人によって意味が違うのに切なくなったあとに、
そのメロディーを最後に気持ちが通じ合った後に
二人が今度は同じ意味で歌うところ。
よくある手法だけど、起承転結の起と結が同じだと、
まとまった感がありますよね。

ただオデッセィと比べるとコミュニティメンバーの使い方がいまいちだったかなぁ。
去年の方がもっと各グループに意味づけがされていたように思います。
今年はちょっと無理やり出演させる枠を作った感が否めなかった。
あと決闘のシーンで中国のカンフー、日本の和太鼓が出てきたんだけど、
アジア人的には、なんだか「?」な演出でした。
和太鼓の後、客席はだいぶ盛り上がってたけど、
4人の和太鼓以外に、薙刀みたいなのを持った人が一人踊ってたんだけど、
着てる衣装が氣志團みたいで、学ランの背中に漢字で〇〇組って入ってて、
ヤンキーを通り超えて、ヤクザかと思ったよね…。
もっとクールな演出ができるはずなのに、
こういうキワモノとしての扱われ方っていつになったら終わるんだろね。
あと、別に日本枠というわけじゃなかったけど、
ポケモンGO人気に便乗して(?)、ピカチュウが出てきました(笑)

キャストだと、Jose Llanaにちょっとがっかりだったけど、
アンドリュー・コーバーが大活躍で楽しめました。
マルヴォーリオ役だったのでおいしいっちゃおいしいんだけど、
秩序正しく、権力に忠実で、真面目だったマルヴォリオが
ハメられて舞い上がっちゃうところなんて、
ぶっ飛んでいたので盛り上がったし、
カンカン娘を従えて踊るところもなかなか見応えがありました。

Nikkiも密かに想いを寄せるところがとてもかわいらしかったです。
レミゼではいやいや、Nikkiがマリウスを好きにならんだろ、
という感じがあったけど、今回は可憐でした。

始まる前にアートディレクターだったかが、
Artは皆の者にあるためのものだから、
だからNYCは無料でこういう場を提供しているんです、
と言っていたけど、市だけでなく企業や団体からの協賛も多いし、
こうやって毎年一流の場を提供するNYCはすごいな、
と改めて思って帰ってきました。

ちなみにチケットはランニングついでに並んだけど、
チケット配布開始20分前に列に並んだらなんとかもらえました。
だいぶ後ろの方だったけどね。


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