2016年観劇17本目:Waitress

5月27日(金)
Waitress
Brooks Atkinson Theatre
SRO 3 $32

この作品もRushを出していないので、
完売になりそうな日に並んで立ち見をゲットしてきました。
ボストンで見てから約8ヶ月。
ボストンで見た時はあまりいいと思えなかったけど、
チケットがよく売れているので、
どう変わったのかを見るのを楽しみにしていました。

キャスト変更はプリンシパルだと
Dawn役Jeanna de Waal→Kimiko Glenn
Ogie役Jeremy Morse→Christopher Fitzgerald
Earl役Joe Tippett→Nick Cordero
です。

一番大きな変更はなんだろ。
Bway版のリハ映像のときにえ?と思ったのは
ダイナーのキッチンの位置が
ステージレフトからステージライトに変わっていたこと。
結構びっくりでした。全部動きかわるよね?
あと出てくるパイの数が異様に増えてた気がする(笑)

曲の変更は
Act1
1, What’s Inside そのまま
2, Opening Up そのまま
3, The Negative そのまま
4, Door Number Three → What Baking Can Do
5, Waiting Room → Club Knocked Up
6, When He Sees Me そのまま
7, It Only Takes a Taste そのまま
8, A Soft Place to Land → You Will Still Be Mine
9, You Will Still Be Mine → A Soft Place to Land
10, Never Getting Rid of Me そのまま
11, Bad Idea そのまま

Act1で曲の変更で大きかったのは4番の
Door Number Threeがなくなって
What Baking Can Doという曲が入ったこと。
ボストンのときは妊娠が発覚して、
家に戻ってダメ夫が出てきたあとにDoor…を歌っていたけど、
Bwayでは妊娠が発覚し、旦那がダイナーに来て、
そのままダイナーでパイを作りながら歌う曲になってました。
Door…はサラのアルバムに入っているけどカットしたんですね。
でも今の方がパイ作りに没頭してる感じがあってよかったです。

次の病院のシーンでのアンサンブルの曲も、
ガラっと変わっていたけど相変わらずダサかったーーー。
曲もそうだけど、この作品、アンサンブルの使い方があんまり好きじゃない。
ごちゃごちゃしててなんかフォーカスを妨げられるというか。
KimikoちゃんのソロのWhen He Sees Meとか
アンサンブルが歌詞やプリンシパルを
サポートする動きのときはいいんだけど、
そうじゃないところで無駄に動いていて、
ちょっと落ち着いて座っててくれないかな、
と思ったりすることが多々ある気がします。

オケは舞台上にいることが多いんだけど、
シーンによってはオケが乗っている台ごと
舞台袖に動いてはけたりするのですが、
オケの人がときどきダイナーの客を兼ねるシーンがいくつかありまして。
舞台の奥でオケメンバーが楽器を置いて立ち上がったり座ったり、
それが結構視界に入ってきて、なんかジャマ。
あと台はそのまま舞台にあって、人だけが入ってきて席について
曲を弾き始めることもあるんだけど、
ストーリーとは関係ないところでゴソゴソしてるからそれもジャマ。
メインとは関係ないところで人が動きすぎで、
こんなにアンサンブル&オケがジャマに感じる作品もそうない気がする。

あとセットと舞台袖の間に妙な間があって、
キャストがはけていくところも全部見えるんですよね。
シーンからは消えるのに、その隙間でもう一度人が見えてしまうので、
すっごい違和感があった。あそこはどうにか隠せなかったのでしょうか。
センターで見てこれってどうなのよ。
ボストンで見た時は席がパーシャルだったので
ボストンのときもこんな隙間があったのかわからないのだけど、
ボストンは舞台そのものが小さかったから大丈夫だったのかな。

動きとしてはボストン版は最初ジェナだけが出てきて
台の前でパイを作りながら始まったと思うのですが、
今は周りでアンサンブルがガチャガチャ動いてますよね。
私はボストン版の静かな始まり方の方が好きだったかな。
Bright Starの流れるような人の動かし方を見た後だということもあり、
余計ガチャガチャ動きすぎなのが気になりました。

でも今回のプロダクションでの良いところは
DawnとOgie役の変更だと思います。
オジーは曲も良いので前の人でも好きだったんだけど
(現在はアンサンブルの一人)
いやー、Christopherさんの可愛らしさといったら。
しかも上手だから、Act1で一番盛り上がった。
Dawn役のKimikoちゃんも、前の人より数倍いいです。
(ただその分Becky役がよくないのが目立つようになったけど)

あとジェシーがだいぶ歌えるようになってた。
とかいうと相当偉そうですが、ボストンのときは
ほんとに音を外しまくってて、だいぶ気持ち悪かったのですよ。
でも今はすっごくパワフルになってた。
安心した…。

Act2の曲の変更は
1, Bad Idea (Reprise) → I Didn’t Plan It
2, I Love You Like a Table → Bad Idea (Reprise)
3, I Didn’t Plan It → You Matter to Me
4, Take It From an Old Man → I Love You Like a Table
5, She Used To Be Mine → Take It From an Old Man
6, You Matter to Me → She Used to Be Mine
7, Everything Changes そのまま
8, Lulu’s Pie Song → カット
9, Opening Up (Reprise) → そのまま

8番のLulu’s Pie Songがカットされて
Luluちゃんの登場シーンが変わっていたのと、
あとは順番が大幅に入れ替わっていました。
前はAct1の最後とAct2の最初が同じだったんだけど、
Bad Idea Repriseの中でBeckyが店長と不倫をするのがわかって、
あ、そうだったの?って感じだったんだけど、
今は不倫しているシーンを前に持ってきたので、わかりやすくなっていました。
あと、I Love You Like a Tableが
前はプロポーズに使われていたけど、今は結婚式で歌う曲になっていました。

ドクターが歌うYou Matter to Meは
だいぶ大きく位置を動かしましたね。
しかも場所が家じゃなくてダイナーになってました。
前はこの曲を歌ったあと破水して
ドクターとそのまま病院に行っていたので、
流れとしては前の方がしっくりきたけど、
つい直前までいい雰囲気だったのに出産してドクターと
別れる決心をするまでが短すぎて、
あ、そうなん?さっきのはなんだったの?って感じだったので、
今の曲の位置だとドクターとの決別まで時間があるので、
私はこっちの方がよかったと思います。

ただボストン版のときにあった品のないアンサンブルの出産連発シーンは
さすがになくなっていたけど、
She Used to Be Mineのあとのアンサンブルが出てきて、
妊婦ダンスをするところは必要だったんでしょうか…。
せっかくいいソロのあとなのに、あの必要性がわからん…。

あと順番が前後するけど、Bad IdeaのRepriseで、
アンサンブルとかオケがドクターとジェナを
半分囲むようにして見ているのも違和感。
隠れた不倫なのに、それを見てるってなんか気持ち悪い。

Everything Changesを歌う位置も変わってましたかね。
前はこの曲の途中で旦那を捨てて、
終わった後にドクターともお別れしていたと思うけど、
今は全部決着をつけてから歌っていたと思います。
で、歌い終わった後にJoeからの手紙を読む、という展開になっていました。

なので改善された部分もあり、
全体的に流れがよくなっていたとは思うし、
楽しかったね、と劇場を出られたんだけど、
でも改めて振り返ってみると、
それを打ち消す演出のダサさは相変わらずありました。

JessieのShe Used to be MineやEverthing Changesも
ボストンと比べると断然よくて、聞き応えがあったし、
(前に座ってたおじさんが最後の方ずっと号泣だった!!)
Earl以外のキャスティング変更もよかったけど、
前が酷すぎただけに、あー、少しホッとした、という感じでした。
でも、もうちょっと絶対うまく作れると思う…。


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