2016年観劇11本目:American Psycho

4月5日(火) 8pm
American Psycho The Musical
Gerald Schoenfeld Theatre
R24 $21.89 with Nちゃん

1月か2月の寒い頃にプレビューの6公演のみ
安いチケットを出すというキャンペーンをやっていて、
Nちゃんが並んでチケットを買ってくれました。

アメサイは何度もBway入りだのOff-Bway入りだのの
話が出ては消えていたので、やるやる詐欺だと思っていたのに(笑)
やーーーーっとBway入りしましたね。

プレビューが始まる前のリハの様子が
公開されていたときに、へ?と思い、
プレビューが始まってからのLate Showでのパフォで
いやいやいや…と思ったけど、
ある意味期待を裏切らない出来でした。

いやー。
正直、このクオリティはなんだったんですかね。
もうちょっとどころか、100倍ぐらい上手に作れるよね?
と思いました。

もうね、何もかもがちぐはぐなのですよ。
プロジェクションを多用して、
テクノロジーを強調して現代っぽくしているのかと思えば、
衣装は90年代風のデザインで当時を強調していたり、
音楽で電子音を使いまくってartificalな感じを出しているのかと思えば
手で動かせる大きさのセットは超質素だったり、
客のイマジネーションを全て打ち消す説明的映像があったかと思えば、
“芸術”に重きを置いて、客に情景をイメージさせるところがあったり。

ねぇ、何がしたいの?どっちがやりたいの?と
思わず問い詰めたくなる感じでした。

名刺の出来などの物質的な争いや、
どれだけ有名店を予約できるパワーを持っているかなどの、
偶像的価値の無意味さをテクノロジーを駆使して、
一貫して嘲笑してくれればよかったんだけど、
ちょいちょい”芸術面”を挟んでくるから、アンバランスこの上ない。
結局芸術的アプローチも、リアリティへのアプローチもできないまま、
とにかく全てが中途半端でした。

あと性的な表現が多すぎて、そこまでやる必要ある?みたいな。
そういうのは少しあると笑えるけど、
何度も何度も続けると、ほんと品がなくなるよね…。

振付も、わざとダサくしてるんじゃなくて本気でダサかった。
思わず、こんなの週8回も踊りたくないよね、って話したぐらい(笑)

映画が有名だからか、普段あまり劇場にいない
男性、比較的若い層の客が多かったのですが、
ミュージカルってこんなもんなのか、と是非とも思わないでいただきたいw
違うんだよ、もっといい作品はいっぱいあるんだよ!!
と説明して回りたいぐらいだったw
そう、あまりの酷さに、
Act1が終わった後、だいぶ空席増えてましたww

音楽は何も印象に残らないし、
プロジェクション映像に目がチカチカするし、
ダンスはほんとにダサいし、
セリフは映画から拝借しただけだし、
ひっさしぶりにクソ、失礼、ひどいミュージカルを見た、という感じでした。
なんかね。これにキャスティングされた俳優がかわいそうだった。

俳優はメインどころでいうと
Evelyn役のHelena Yorke以外はよかったのですよ。
(なんだこのひどいのっ、と思ったらBulletsに出てたあの子ね。
あー、そりゃ仕方ない…)
だいぶAlice Ripleyの無駄遣いではあったけど、
Jenはこのストーリー唯一の良心で、
彼女の役にも彼女本人にもだいぶ救われた気がします。
そしてTheoくんがアンサンブルの中では出番やセリフが多かったのですが、
B walkerと二人だけのシーンがあったり、ソロで歌うところがあったりしまして。
アンサンブルの中では唯一「男っぽさ」がある人だったので、
Theoくんが喋ると安心しました。
あとTheoくん以外の男性アンサンブルはよく上半身裸になって
その体はキレイでしたw

やー。それにしてもひどかった。
絶対なんとかなったと思うのに、
努力を惜しんだとしか思えなかった観劇でございました…。


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