2016年観劇2本目:The Color Purple

1月24日(日)7:30pm
The Color Purple
Bernard B. Jacobs Theatre
Box C3 $35(Rush)

観測史上2番目の積雪量を記録したJonasの翌日、
公式アカが2for1のチケットがまだ買えるよ!!
とご丁寧にリンク付きで宣伝していたので、
これはチケットが多く余っているのではないか&
こういう日だったRushの人数少ないんじゃなかろうか、
と並びに行ってみました。
が…思ったよりも人が多くてびっくり。18番目ぐらいでした。
前日のキャンセル分のチケットのrefundに
来ていた人もいたみたいですが、それにしてもすごい人だった。
並んでいる最中にSofia役のDanielle Brooksが
ちょうど出勤してきて、Rushの列が盛り上がりました。

オリジナルのカラーパープルは
当時4泊とかでNYに来ていたので枠がここまでまわらず、
この作品を見るのは今回が初めてです。


セットがとにかくシンプルだと聞いていたんだけど、
本当にシンプルだった。
板がひし形状に張られていて、
舞台の奥に向けて段差がついていました。(舞台の写真)
セットの転換はなく、
舞台奥に掛かっている椅子が一部外れるようになっていて、
それを椅子以外の用途としても使って場面を表していました。

前回との大きな違いはなんなんだろうと思って
批評をいくつか読んでみたら、
・プロダクションを簡素化することで
Celieへのフォーカスがぶれないようにした
・長いダイアログを削った
・出演者を2/3に削った
などと書いてありました。

Fun Homeもそうでしたが、
セットが簡素であれば簡素であるほど、
客がシーンをイメージしなければいけなくなって、
主体的に見る必要が出てくるからか、
ストーリーとの結びつきが強くなる気がします。
Scottsboro Boysもセットが簡素で
椅子を多用してましたよね。

Fun Homeは父と娘のストーリーで
多少自分と重なるところはあったけど、
このThe Color PurpleやScottsboro Boysは
自分の経験とリンクしないにもかかわらず、それでも入り込んだのは、
もちろん俳優さんの技量が大きいとは思いますが、
セットも結構影響しているのかも、と感じました。

小道具で印象に残ったのは、アフリカを表すところ。
大きなアフリカ柄(?)の布を使っていて、
4組が別々の柄の布を大きくはためかせていたけど、
布をばさっと上に上げた後、自然に降りてくるのを待っていたんだけど、
その秒数の長さが、アフリカの大地の雄大さを感じさせました。

あとCelieがパンツを作り始めて、
女性たちが皆ビビッドな色のパンツを履いて、
Miss Ciele’s Pantsを歌うところが、
とても楽しそうというか生き生きしていて好きでした。

俳優はというと、Celie役のCynthia Erivoがすごかった。
uglyだと言われ、虐げられてきたCelieが
SofiaやShugに出会って一人の人間として
自信を持って、晴れ晴れとした表情に変化していくのが印象的でした。
そして歌も、パワフルだし繊細。
Box席だったけど、久しぶりに歌声を体いっぱいに浴びた、
という印象でした。

Act2の”I’m Here”でスタオベが起きたんだけど、
ここ最近スタオベのインフレが来ているので
なんでもスタオベ、スタオベになるけど、
このI’m Hereはスタオベが当然、というぐらい迫真の演技。
鳥肌が立ちました。

そしてSofia役のDaniella Brooksもまたすごい迫力で。
3人の中ではコメディーな部分が多い役でしたが、
笑わせるところもあれば、シリアスにもなったりして、
そのギャップがすごいのと、歌声もまたとにかく響いてまして。
体もそうだけど(笑)、とにかく圧倒された、というのが
正直な印象です。

この二人に比べて、Jennifer Hudsonはちょっと印象が弱かったかな。
彼女が集客の肝だと思うのですが、
歌も上の二人と比べるとちょっと弱いし、
ちょっぴり演技も、あれ、大根…と思うところがあったり。
どっちかというと、ShugよりSofia役の方が
合っていたのではなかろうか、とも思ったりしました。

この3人以外でいうと、女性アンサンブルがまた全員めちゃ歌えるのね。
どんだけBroadwayには歌える人がいるんだ…。
誰が歌っても迫力があるし、音もほぼ外れないし。
久しぶりにこれキャストアルバムが欲しいかも、と、
見ている間に思いました。

男性陣はHarpoってレミゼのアンジョルラスだった人だよね?
歌はあんまり印象にないけど、今回の方が合っていたと思います。
ほんとアンジョルラスはひどかったから…。

私、あまりこういう系の話って好みではないと思っていたのですが、
Act1のNettie is Alive! She’s Alive!で泣き、
Act2のThe Color Purpleで泣きました。
こんなに入り込むと思わなかったー。
パフォーマンスを味わうのにもう一度見たいかな、
と思いながら劇場を出ることができました。

あ、ただ、掲示板に書かれていたような
静かにしてもらえますか、とお願いした人に対して、
恐喝するような人はいなかったけど、
観客のマナーは悪いかも。
入り込むのはいいんだけど、舞台で言ってるセリフに
「その通り!!」みたいな、合いの手入れちゃう人が結構いたんですよね。
セリフに共感して拍手が沸くことが多々あって、
それはいいんだけど、合いの手いれちゃいかんよ。
家でテレビ見てるんじゃないんだから。
Boxにいても観客のおしゃべりが聞こえてきたので、
これオケ席で見てたら結構イライラしたかもしれません…。
あと、スマホいじってる人も多かったー。
Boxだからまぁよく見えるのですよ。
そして撮影している人には係員が飛んできて
注意してました。


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2 thoughts on “2016年観劇2本目:The Color Purple

  1. カラー・パープルはまだ観た事がないのですが、えりかさんの日記を拝読して私もCynthia Erivoの歌が聴きたくなりました。でも、チケットが5月1日分までしか発売されていないんですよ。ジェニファーの契約とかの影響なのかな?

  2. >Megさん
    ほんとだー、まだ5/1までしかチケットが販売されていないんですね。でもトニー賞の前に終わってしまうことはないと、個人的には見ていて感じましたよ。というか、Cynthia Erivoの歌声をMegさんにも聴いてもらいたいです。あと、もしジェニファー・ハドソンが降りてしまっても、他の二人が素晴らしいので、特に問題ないと思います(笑)

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