2018年観劇26本目:The Cher Show

2018年12月7日(金) 8pm
The Cher Show
Neil Simon Theatre
D11 $32

ロトに2回目の応募で当たりまして(笑)
こういう実在人物を題材に、その人の曲を使った作品はあまり好みではないので、
On Your FeetやSummerはパスしましたが、
(次のTemptationsもパス予定。トライアウトの評判良くなかったし)
Stephanie J. Blockさんが出るとなると話は別です。
彼女が見たい、という理由だけで見に行ってきました。
批評も彼女を褒めているものが多かったですね。



先に作品全体について書くと、
まぁ、こんなもんよね、という感じ。
衣装はギラギラしていて、
着数も多くて、お金かかってるねーという感じだったけど、
それ以外は記憶に残ってません。
Cherの人生を駆け足で追っていった、
有名な曲が出てくると客席が盛り上がっていた。以上。

BeautifulはCarole Kingが
Carole Kingになるまで(曲を人に提供していた頃)の人生に焦点を当て、
全てを振り返ることをしなかったので、物語を深めるというか、
感情の動きを丁寧に描くことに時間を使っていたし、
バリーとシンシアのサイド・ストーリーも加えることで、
Carole本人をあまり知らなくても、
4人のドラマとしても楽しめるようになっていましたが、
Cher本人はきっとアップダウンのある人生を送ってきたんだろうけど、
彼女を知らなかったら、特に何も感じないというか、
苦労も挫折も見えなければ、復活したときのパワーも感じられなかった。
なんかもうちょっとドラマティックに描けなかったのかな。

あと、JB同様、客席に語り掛ける形をとっていたのですが、
客席に話しかけるシーンが、ストーリーの流れを分断するんすよね。
振り返る時間、客席に話しかける時間、振り返る時間と、
事前に決めた枠組み通りにただ進めている印象。
その結果、Cherの人生を細切れにちょっとずつ振り返るだけになってしまうので、
感情移入がさっぱりできないのです。
いや、SJBさんの演技は良いのですよ。
でもストーリーそのものに入り込めないの。
もう少しJBの方がストーリーの進行はスムーズだったし、
ストーリーそのものに入り込める要素がありましたよね。

そして、SonnyはCherの人生に大きな影響を与えた人のはずなのに、
一応出演はしているものの、Sonnyという人について描かれてはおらず、
一体どういう人だったのか、何も見えてきませんでした。

まぁでもいいの、そもそも期待してなかったから。

SJBさんのHumbleな演技と、上手な歌を楽しむためだけの作品ですからね。
CherをSJBさん含めて3人で描いているけど、
3人が歌うと、SJBさんのうまさだけが際立ってねぇ。
他の2人も歌えるっちゃ歌えるけど、SJBさんの安定さにはかなわない。
でも他の2人も、別に下手じゃないし、
こういう作品じゃなかったらもっとstand outできそうな感じもしました。

あとSJBさんが上手なのは、客席の巻き込み方。
客席に話しかけるタイミングや間がとても自然。
うまく言えないけど、客席を彼女のタイミングに引き込むのではなく、
客席に合わせて彼女自身がタイミングを調整しているようでした。

でもさー、せっかくこんな上手な人なんだから、
もうちょっといい作品に恵まれて欲しいわぁ。
FalsettosやEdwin Droodみたいな。
(PWで損な役を押し付けられたAKと、
なんならもうすぐBwayに戻ってくるWillさんも含めて、Droodやったらいいよ…笑)
でもこれらはリバイバルだからねぇ。オリジナルでSJBここにあり!
っていう作品を誰か作って欲しいです、ほんとに。


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