2017年観劇13本目:Bagdaddy

4月17日(月) 7pm
Bagdaddy
St. Luke’s Theatre
F2 Comp

もともと20at20で観に行こうと思っていたのですが、
Goldstarでコンプチケットが出ていたので、
それを使って観に行きました。


もともとは2015年に”Who is your bagdaddy or How I Started the Iraq War?”
というタイトルで行われた作品です。

劇場に入るとキャストがそこらへんをウロウロしていて、
舞台の上にはドーナツとコーヒーが用意されています。
時間までどうぞーとキャストが言って周り、
一方であなたのお名前は?と聞かれて、名前を書いたシールをもらいます。
それをジャケットなどに貼って開演を待ちます。

ここはサポートミーティング。
客席の中にも俳優がいて、舞台だけでなく座席のスペースも使っています。
セラピーに集まっているのは、イラク戦争の開戦に関わりのある人。
自分が戦争を始めた、と後悔する人もいれば、
やむを得なかった、と言う人もいます。

ミーティングと当時の様子とが行ったり来たりしながら物語が進んで行きます。
間違った情報がCIAに伝わり、いろんな人の思惑が交差し、
時には考えられないようなミスがそのまま気づかれずに進んでしまい、
9.11を経てイラク戦争に突入すると言う話。

公式サイトではbased on a true storyとなっていますが、
どこまで確かなのかはよくわかりません。
でも、それこそすごい数の人が関わっていることなのに、
とても正しいとは思えない判断が最終的に下されてしまう様子がリアルで
実際に起きた出来事を見たら不謹慎だけど、
すごく人間臭いと思いました。
それだけ人間描写がとってもビビッドだった。

もしかしたら、すごく大きなことに関われるかも、と思ったときって、
確実性より思惑を優先するだろうし、凡ミスも誰にでも起こりえるし。
こんな題材だけど、ミュージカルとして、とてもおもしろかったです。

全体的にはロック調なものが多いのですが、
ストーリーを進める曲もあれば、キャラクターを深める曲もあり、
ミュージカルらしさ満載でした。

そして割とどのキャラクターにも共感しやすかったです。

それにしても、こんな題材をミュージカルにしようと思うんだからすごいよね。
でも、ミュージカルだからこそ娯楽である一方、
過ちに目を向ける機会があるのかな、とも思ったり。
あえてバカバカしい要素を多く取り入れているんだけど、
そのおかげでシリアスな部分が際立ちました。
でもバカバカしいところはやりすぎじゃないし、
シリアスなところはお涙頂戴でもない。絶妙なバランスです。
無料で見せてもらったけど、だいぶ満足でした。
こういう作品が見られるのがオフのいいところよね。


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