2017年観劇4本目:Titanic

1月24日(火) 7:30pm
Titanic
Signature Theatre
DCB116

D.C.に遠征したのはこれを見るため。
いつも色々とミュージカルのことを教えてくださる方に
これは見に行くべき!!と言われ、
平日休みができたので見に行きました。


舞台を360度囲むように客席が設置されています。

オケは2階の一辺にいて、全部で17人。出演者は20人。
客席は300から350といったあたりでしょうか。
まずこの豪華な人の使い方にびっくり。
Bwayでもこれだけの人数がいたら、豪華だーと思うのに、
それを地方劇場の、この規模で実現させてしまうとは。

で、まず驚いたのが、舞台面積はとても小さいのに、
人が20人いても、ガチャガチャしている印象がさっぱりなかったこと。
そして、人が多いでしょーとわざと群衆シーンを作るわけでもなく。
20人がこの狭い劇場で歌ったときの音圧にすごいなーとは思ったけど、
20人が舞台を所狭しと埋めているな、という印象は一度も受けませんでした。

Bway公演のときは巨大な船のセットを使ったらしいですが、
今回はそれとは真逆で、セットがほとんどない中での演出でした。
舞台上に「船」を表すセットはなく、オーケストラレベルからメザニンレベル、
メザニンレベルからさらに上に行ける通路があるだけ。
それが船へのタラップや、タイタニック船内の階段を表しています。

もちろん劇場に来ている全員がタイタニックが
どんな運命を最後に迎えるのか分かっているから、
わざわざ船のセットが必要ない、という考え方もできるかもしれないけど、
最低限のセットでも、How Did They Build Taitanic?とか、
客が船に乗り込む様子で、船の大きさが目に浮かんだり、
船が傾き始めたときには、1等階級に飾られているシャンデリアが揺れたり、
俳優たちがグラグラと揺れる演技をすることで、
どういう状況なのかはしっかりと表現されていました。

タイタニックが沈む際に椅子やら人やらが水に飲まれて船の中を浮遊しているのを
天井からモノや人を釣って表していまして、ここが一番大きな装置だったけど、
他はいたってシンプル。
大きなセットや設備はなかったけど、
その分、衣装と照明で3階級の差を表していて、それで十分でした。
それだけで十分場面転換ができていました。

Bwayの、これでもか、と言わんばかりの豪華なセットは
確かに多額の予算が注ぎ込まれるBwayでしか味わえない魅力だとは思うけれど、
装置がシンプルで最小限でも、こう、場面場面を表現できて、
それを実現させちゃう空間把握能力に長けてる人がいるんだなーと
地方劇場の凄さを見た気がします。

オケは全員正装。観客から見える位置にいて、
タイタニック船内に実在した豪華なオケを連想させました。
ただ私の席がトランペットの近くで、音を遮断する透明な板とは反対側にいたので、
ちょいちょいこのせいで歌詞が全く聞こえませんでしたけど(笑)
あと、イマイチ、コンダクターが仕切れてなかったのが気になりました。
(オケが指揮者無視で演奏してたwww)

セリフで語られる部分が、曲で語られる部分よりだいぶ少ないので、
いくらでも仰々しく演出しようと思えばできるだろうけど、
今回はセット、衣装、小道具が最小限に抑えられていたので、
純粋に音楽のパワーを感じられた気がします。

そしてまさか自分がタイタニックで泣くとは思わなかった(笑)

俳優さんでいうと、まぁ少し音程のあやしい人もいましたが、
Thomas Andrewを演じていたBobby Smithが圧倒的だったなぁ。
最初に出てくるやくだし、沈む前にもソロがあって重要な役だけど、
見た目は割とどこにでもいるおじさんなのに、歌うとすごい、
というそのギャップが良かった(笑)
関係ないけど、この設計士の曲、
Willさんがあと15年ぐらいしたら似合うんじゃないだろうかと思ったり。

あと、抜群にうまかったのがHarold Bride他を演じていたNick Lehan。
役によって全然雰囲気が違うし、なにより歌が上手い。
船長らベテラン勢に囲まれても全然見劣りしないのね。
彼のシーンだけもう一度みたいぐらいです。

総括すると、
片道4時間半かけて見に来て良かった!!
以上!!


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