2017年観劇26, 27本目:Roman Holiday

6月3日(土)8pm, 4日(日)2pm
Roman Holiday
Golden Gate Theatre
3日 G102 $115
4日 M110 $40

某さんが出るっていうから見に行ってしまいました(笑)
3日は普段はプレミアムシート扱いの席が
1席だけ残ったからか、他の一般席と同じ値段になっていたのでそれをポチ、
4日はToday TixのRushを利用した席です。

オードリー・ヘップバーンの出世作「ローマの休日」を
多分どんなにすごい演出をつけても、どんなに素敵な曲を書いても、
あのオードリー・ヘップバーンの魅力に達することはないかと思っていたので、
だいぶ期待値低めだったのですが、その期待値は裏切ってくれたかなと思います。


一つは、登場人物を少し変えて、サイドストーリーを増やしていたこと。
カメラマンのIrvingに彼女がいたり、Countess役が出てくることで、
アン王女とJoeだけの話だけではなく、ストーリーに膨らみが出ていたと思います。
(まさにBeautifulのパターンとおんなじ…笑)

ただ問題は主演カップルより、
脇役カップルがうまくて、そっちが見せ場になっちゃうこと。
まずJarrodが歌で持って行ってしまいます。
Jarrodに対抗しようと思ったら、相当な歌唱力が必要で、
Beautifulはジェシーがいたから、きちんと主役が目立ったけど、
今回は主役がどっちもそう上手ではないので、あっさりと負けていました。

Night and DayをJarrodが歌うのですが、
緞帳が下りた狭い舞台の上で、
花のワゴンだけしかセットがないシーンなのに、ここが見せ場になっていました。
うますぎでしょ。
インターミッションでトイレに並んでいたら、
どちらの日も、あのカメラマンの声ステキねぇという声が聞こえてきました。

あと、主役に色気がないのが致命的でしたね。
アン王女は自分は学生だと偽るのですが、
そのセリフ通り、ほんと子どもにしか見えなくて。
王女の内からです気品さを感じることができませんでした。

ただ、ところどころ台本もイマイチでGoodwill tourで各所を回って
今自分がどこにいるかわからなくなる、というシーンが
幕が開いてすぐのシーンで出てくるのですが、そこで客席が笑うんですよね。
この笑いのシーンは必要だったでしょうか。
Anneは不満を募らせつつも人々の前では完璧なはずなのに、
どこか抜けてる、という設定はなんだか違和感がありました。

あと王女が少々軽く扱われていて、
Joeが王女と気づいたあとに慌ててソファーからベッドに王女を
移動させる、映画でのおもしろいシーンがなくなっていました。
あれがあるから、「身分の違う恋」でおもしろいのに。
でも脚本で気になったのはそのぐらいかな。

批評でフランチェスカの設定がよくないという意見もあったけど、
私はそこまで違和感はなかったかな。
Irvingが3年も結婚をしぶっているというセリフは彼女に言わせても
良かったと思うけど、一見強い女性が結婚を喜ぶのはかわいかったと思う。

構成で良かったのは、
1日の話にどこでインターミッションを入れるんだろうと思ったら、
観光の順序を変えてトレビの泉のシーンを
インターミッション前に持ってきていたことかな。
華やかにAct1が終わっていました。

脚本はまだまだブラッシュアップの余地はあると思うけど、
これは個人的には俳優の力量不足という感じがありました。
脇にコメディセンス抜群の二人を置いているので、
主役は王道の美男美女を持ってくるとか、何か特徴がある人持ってこないと。

曲は、コールポーターの曲を使っているだけなので、
オリジナル曲は一切なし。
まぁ確かに曲はキレイだけど、もっと曲でぐっとするシーンが欲しかったです。

反対に割とセットや振り付けは好きでした。
アンサンブルがメインのダンスナンバーが2曲あるのですが、
どちらもローマの街の青空とか活気溢れる感じが出ていました。
割と踊れる人を集めているのだと思いますが、
特にExperimentという曲に合わせて踊るシーンは私のお気に入りです。
衣装もビビッとな色が多くてかわいらしかったです。

さて。Dudaさんですが。
今回は誰のU/Sでもなく、アンサンブル一本です。
でも、タクシーの運転手、美容師、警察官と、おいしいところを受け持っていました。
ただもうちょっとタクシーの運転手のときは強いアクセントで話して欲しかったし、
警察官のところで、「結婚式に行く途中だった」と言われて
態度をころっと変えるのも、もう少しその前の事故を処理する冷たい感じとの
ギャップがあっても良かったかなぁと思います。
ただ1日目は、警官のあまりの幸せそうな雰囲気に拍手がわきました。

(そういえばスクーターが事故って倒れてるのがイマイチよくわからなかった。
もうちょっと事故らしい感じを出したり、
スクーターが倒れる角度を工夫してくれないと)

ただ私が見た2回目はIrvingに頼まれて自転車でJoe&Anneを
一生懸命追いかけるところは、1日目は一度追いついた後
もっと頑張って欲しければお金をくれとせがむ演技をしていて
2日目は足を攣ってこげなくなるという演技をしていました(笑)
昨日とリアクションが違ったねーって言ったら、
今は色々と変えるのを楽しんでるって言ってました。

他には最初の舞踏会のシーンで踊っていたり、
フランチェスカのダンスの伴奏をしていたり、
バーテンダーをしていたり、新聞記者だったりと
いろんなシーンでちょくちょくと出てきます。
衣装替えが11か12回あるって言ってました。

さて。これがどんな風にブラッシュアップされて
Bway入りするでしょうか。楽しみです。


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