2015年観劇50本目:Noises Off

12月19日(土) 2pm
Noises Off
American Airline Theatre
Mezz D101 $10

木曜にプレビューが始まったばかりの
Noises Offを見てきました。
Wikiによると、脚本家のMichael Fraynが
自分で書いたコメディー(farce)を舞台袖から見ていたときに、
大げさなコメディーは正面より舞台裏で何が起きているのかを
見ている方が面白いのでは、
と思ったことから生まれたそう。

なのでAct1はドレスリハの様子を通して
劇中劇(Nothing On)で演じられる舞台がどんなものかを客席に伝え、
Act2はその本番の舞台を文字通り裏側から見る、
Act3は本番の舞台を改めて正面から見る、という構成になっています。
(インターミッションはAct1と2の間のみ)

劇中劇は屋敷の中でドアを開けたり閉めたりして
入場退場を繰り返し、ちょっとずつ出演者が舞台にいる
タイミングがずれることで成り立つ、という、よく見るタイプのもの。
吉本新喜劇的なドタバタものって万国共通ですな(笑)

95%ぐらいドアの開け閉めのタイミングが悪かったんだけど、
タイミングの悪いのをセリフで説明してくれるところは、
ここは「誤」が「正」なのね、とわかったんだけど、
セリフで補完されないところのタイミングも悪くて、
本番前日になってもセリフを覚えていなかったり、
どう動くのかを覚えていなかったりする劇団だからわざとそうしているのか、
ほんとにタイミングがまだ悪いのか、
これはどっちが正解なんだ??と思うシーンが結構ありました。

Noises Off自体も劇中劇も、
ストーリーはもう大方の予想通り。
最後のSocial Workerオチはそうきたか!!と思ったけど、
あとは恋人間の関係が悪くなったり、
三角関係でドタバタしたり、
下着は出てくるわ、男性はズボンを下ろすわ、
転げまわるわ、階段から落ちるわ、で、よく見るタイプのコメディーです。

でも、正直Act3まで同じようなものが続くと飽きた…。
というか、ドレスリハのAct1がNothing Onを新鮮な状態で見られるし、
役者と演出家のやりとりがおもしろいんだけど、
Act2以降の劇中劇は、Act1で垣間見たNothing Onを
別の角度から見て、そこにドタバタが加わるだけなので、
もういいっかなーみたいな。
Act1は劇場も大爆笑だったけど、だんだん大人しくなっていった気がします。
同じことを繰り返すのも手法だけど、
Act1とAct2はこのAct3のここにつながってたのね!!
みたいなものが欲しかったです。

出演者は9名。
Andrea Martinはコメディーとくればお得意だと思うので、
最初から最後までどのシーンも観客の視線をかっさらっていく感じでした。
この夏にCymbellinで見たDavid Furrも間が抜群。
見た目はクールで「おもしろい」からはかけ離れた感じの人なのに、
真面目な表情で間を作るから、そのギャップがおかしくてねぇ。
The Heidi Clonicleで見たTracee Chimoは、
この作品のときはアンサンブルの一人だったのであまり印象に残らなかったんだ
けど、
今回は知的で機転を利かせる役がとてもはまっていました。

あとは…そうでもないかな…。
Robはやっぱりあまりコメディーに向かないと思う…。
わざとくさいリアクションが多いし、
注意が散漫なのか退場時にセットにぶつかったりしていて、
おいおい大丈夫か…という感じ。
チャプリンがよかっただけに、こういうのはあまり見たくないな。
メーガン・ヒルティも役がそこまで大したことないけど、
皆個性的だったなかでちょっと埋もれている感じがありました。

確か期間限定公演だったはず。
最近Roundaboutは$19程度でロトを出しているので、
そのぐらいだったらいいかな、という感じです。


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