2015年観劇42本目:Sylvia

10月17日(土)ソワレ
Sylvia
Cort Theatre
N8 $19.95 with Nちゃん

SR!やISYBのようにプレビュー期間中のチケットを
だいぶお手ごろな価格で販売するというので、
それを8月末に買っていたのですが、
やっと見られる日が来ました。

1995年にSJPが出演したオフの作品を
今度はマシューが出演してオンでの上演。
マシューがインタビューで語っていましたが、
SJPが出ていたので、この作品は何度も見ているそうです。



子どもたちが巣立って郊外からマンハッタンに戻ってきた夫婦が、
これから改めて夫婦だけの時間を過ごそうとするのに、
旦那のGregが公園で見つけた野良犬を飼い始め、
旦那がそのワンコに入れ込みすぎるので
夫婦間の関係がギクシャクする…という話なのですが、
2人+1匹の関係が、女の子のワンコを人間の女性が演じることで、
奇妙な三角関係になる、というのがミソな作品です。

犬のSylvia役はKBのアナリー。
Sylviaが人間の言葉をしゃべりつつも、
犬っぽい動きも見せるのですが、
あくまでSylviaは犬で、
きっと犬がしゃべるとこうなんだろうなとは思わせつつも、
嫁からGregを奪ってやろうという、
女性の艶めかしさや図々しさがなく、
その絶妙なバランスが素晴らしかったです。

一方でGregも、嫁への愛情がなくなっているわけではないものの、
仕事面でのうやむやも相まって、
犬が唯一のストレス解消法になってしまい、それに没頭しすぎだし、
嫁のKateは嫁で、子どもが巣立って自分の時間、
そして夫婦の時間を楽しみたいのに、
それが叶わず、犬に嫉妬するという様子が、
三者三様に滑稽に映っていたところがおもしろかったです。

また公園で出会う、別の犬のオーナー、
嫁の友人、そしてカウンセラーの3役を演じるRobert Sellaが、
舞台らしい大げさな演技のハマる人で、
彼が出てくるところは笑いに溢れてました。
こういうスパイス的な人って欠かせないですよね。

マシューは、相変わらずのマシュー節でしたが、
It’s Only A playよりかは役に合っていたと思います。
しがない中年男性が、犬に入れ込みすぎて、
嫁を見失いそうになるという、少々ありえない設定が、
なぜかマシューだと結構リアルな話に見えてしまうという…。
でも、最後のシーンはGregとKateが観客に向かって語り掛け、
その後Sylviaとこの夫婦がどうなったのかを説明するのですが、
最後に夫婦愛が元に収まってうまくいくのも、
この夫婦ならありそうだな、という
朗らかな雰囲気もあって、なんだかほっこりしました。

何度も繰り返し見たいと思うような作品ではないけど、
別に犬を飼っていても飼っていなくても、
Act1は笑って、Act2はほっこりできる作品だと思います。


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