5月6日(水)
Doctor Zhivago
Broadway Theatre
A102 $35(Rush)
また早期クローズのせいで見る順番が狂いました(笑)
実はロシア文学が元だし、ロシア革命の頃の話だし、
きっと感動する作品なんだろうな、と期待していたんですよね。
でも批評を見たら、褒めてたのってあったっけ??っていうぐらい
ネガのオンパレード。
トニーどころか、他の賞レースでもほぼ無視されていて、
一体どうやったらこんなことになるんだ、と思ってました。
あっさりとクローズが決まったし、
見なくてもいいかなーと一瞬思ったのですが、
こういうのはこういうので見て証人になるべし、
と助言をいただいたので、Kさんと見に行ってきました。
最終週だからちょっと混むかもと思って
9:30amに劇場に着いたのですが、一番乗りでした(笑)
2分後ぐらいに来た女性は、9amに来たんだけど誰もいなくて
コーヒー飲んできたんだよーって言ってました。
Broadway Theatreってあんなに奥行きありましたっけ。
想像していたのの1.8倍ぐらい奥行きがありました。
そこまで舞台は高くないかも、と思ったけど、
奥のほうに行くとさっぱり見えず、
プロジェクションもほとんど見えませんでした。
でもあんなに奥行きがある割には、半分の奥行きでも成り立ちそうな
動きやセット構成で、スペースをうまく生かせてない感満載。
セットも大きなテーブルが何度も出てきて、
それが汽車になったり、その上で捕らえられたジバゴと
パーシャが話したりするんですが、
テーブルが丈夫じゃないのか、誰かが飛び乗るとしばらく
上下に小刻みに揺れるんですよね。
めちゃパーシャ偉そうに座っているのに、
びよよーんと揺れていて、威厳がないどころか、
かなりダサい感じになってました。
あとほとんどの場面で左側に同じデスクとチェアーが置いてあって
それがディナーテーブルになったり
軍医の机になったり、図書館の司書台になったりするんですが、
イマイチあの机の位置付けというか意味付けがわかりませんでした。
そしてプロジェクションも、ロシアの指導者たち(?)のコミック風な
イラストが出てくるのはまだ良かったのですが、
ジバゴが血眼になってラーラを探すところで、
ラーラの顔がカラーでどアップで出てきたときは、
椅子から転げ落ちそうになりました。
演出はJBと同じDes McAnuffですが、
JBではアメコミ風のイラストをあんなに
上手にプロジェクションで使っていたのに、
この作品ではどうしちゃったんでしょうか。
詩が文字で浮かんできた時も、いやいやいや…って感じだったし。
そして曲が致命的です。
ぜーーーーんぶAct1の最後かAct2の一番盛り上がる曲か、
みたいな勢いでこれでもかこれでもか、と歌い上げるので、
Act10ぐらいまである作品を見た気分になりました。
前半はナースたちが歌うSomewhere My Loveが
一つだけ旋律がきれいだなーと思っていたら、
これがラーラのテーマだったのですね(苦笑)
後半はとにかく同じフレーズを使いまくるので、
またこのメロディーか、とだいぶ飽きてました。
あととにかく銃声とか爆発の音がこれでもかーと続きます。
あそこまで大きな音は必要でしょうか。
別にレミゼファンではないけど、
この作品はレミゼの出来損ない、という印象のみでした。
そして、音楽の強弱って重要だなと実感。
全部が全部、こう、力込められて歌われるとちょっと気持ちが離れますね。
適度に押して引いてが必要だな、と。恋愛と同じですね←。
良かったことは…俳優。
ラーラ以外のプリンシパルは歌も演技もとても素晴らしく、
こんなに歌える人集めておいてなんてもったいない…と思いました。
Tam Mutuさんがねー。
歌い上げる曲をこれでもか!!というほど歌わされているのに、
全く疲れとか感じさせないどころか
どの曲も大変聞き応えのある方で。
そして演技も連行されて行かれた軍医先から
脱走してくるところあたりから、
さっきまでカッコよくコートを着こなして
髪型もばっちり決まってた人と同一人物か??と思うぐらい、
ボロボロになっていくのですよ。
その変化がとても素晴らしかったです、
ほんとに、何でこんな作品でわざわざイギリスから呼ばれて
Bwayデビューさせられちゃったんだか。もったいない。
ぜひとも今度は別のもっと良い作品で見てみたいです。
そうそう。キャストに東京出身という人がいて、
ググってみたら、日本版のRENTに出ていたそうで。
NYU出身だそうですが、日本でも活動していたのですね。
