2015年観劇17本目:The Music Man-1

The Music Man
Cincinnati Music Hall
H11 $20(Student)

始まる前にコンダクターから説明があったのですが、
NY PhillのコンサートバージョンのCompanyなどを見て、
ぜひオーケストラも主役になる形で
自分たちのオケでミュージカルをやってみたかったそうです。

Professor Harold HillにWill Chase、
Marian ParooにBetsy Wolfe。
この二人がゲスト出演という感じでした。
あとはCincinnati界隈の人々をキャスティングしていて、
セールスマンや子どもたち役にCCMの学生、
Winthropとピアノレッスンを受けに来る子どもは地元で
多分オーディションをして選ばれたと思われる子どもでした。
(この二人が意外と上手だった)
School Boardは6人のアンサンブルチームを使い、
(プロフェッショナルで活動しているらしい)
the town ladiesのメンバーと
コンサートバージョン用のコーラスには、
地元のコーラスを使っていました。
今調べたらお母さん役はCCMの卒業生でもあり、
Bwayでもいくつか作品に出ている人で、
トニーにもノミネートされていました。

先に全体のことを言うと、
WillさんとBetsy以外はちょっとね…という感じで。
特にSchool Boardの4人組は
まー、音が合わない合わない。
Willさんがアイスクリームってこの音で言って、と
先導してるのに、なぜ音を外すのかね??と問い詰めたい感じでした。
School Boardのコーラスがこの作品の見どころでもあるのにねぇ。
コーラス隊はアマチュアだから仕方ない。あんなものか。
CCMは歌よりもダンスが踊れるメンバーを選抜したようで、
みんな足があがるあがる!!で見ていて楽しかったです。
ロケッツ並に足が全員上がってて、
CCMの入学基準に足が上がることが
入っているんじゃないかと思うぐらいでした。

でも、何が面白かったかって、
コーラス隊やCCMのメンバーの家族や知り合いがたくさん見に来ていて、
客が、知り合いや子どもが出てくるたびに手を振ったり、
私の隣に座っていた家族はWillさんと自分の息子が並ぶたびに
iPhone取り出して記念写真撮っていたりして(撮影は禁止でしたが)
学芸会な様子がちょっと微笑ましかったです。
そしてセリフも数カ所地元ネタを入れてまして。
そこで観客が盛り上がっていたので、
地方公演らしさを楽しむことができました。

では最初から振り返ります。
まずはオケの壮大なOvertureからスタート。
コンダクターが笛を鳴らして始まります。
このコンダクター、結構おちゃめな人で。
最初の挨拶もとてもフレンドリーだったし、
NY Popsで指揮する人もそうだけど、コンダクターは話がうまいですよね。
と、話は逸れましたが、Overtureはフルオケなだけあって迫力があります。
むしろこれをずっと続けて欲しいと思うぐらい(笑)

1曲目のRock Islandは、これまたコンダクターが
駅長役を兼ねており、次は何駅~とアナウンスし、
CCMの学生達によるこの曲が始まります。
せっかくのラップ(?)なのに、
少々リズムが悪い学生が何名かいてがんばれーと
客席にいる親の気分で見てました。

River Cityに電車がつくと、
Willさん演じるPro.Hillがささっと逃げていきます。
あ、Rock IslandでWillさん見るの忘れてた(笑)
特に歌ったりしないし、
電車の動きに合わせて前後に揺れるだけなので、
すっかりここにWillさんがいることを忘れていました。
明日はちゃんと見なきゃ。
Willさんの衣装は、いかにも詐欺師な白のピンストライプスーツでした。

まずRiver CityではコーラスによるIowa Stubbornが入りますが、
むーーーーーー。(察してください)

曲が終わるとHillが登場し、Ya Got Troubleで市民を扇動します。
基本、どの俳優もずっとセリフの書いてあるバインダーを
持って演じるのですが、Willさん、この曲のときだけは
とにかくたくさん動くので、
セリフノートをカバンの上に置いて歌ってました。

やー、でも今回はWillさん相当台本見てたよね。
Encores!のときは台本持ちつつも、一切見てなかったのに。
まぁコンサートバージョンはそれでいいんだけど、
Encores!と気合の入れ方が違ったんだろうなーなんて思ってました。
NYじゃないしね。

そしてこの曲はどちらかというと
音を取るというより、セリフを音に乗せていう感じなので、
まだまだWillさんの美声は堪能できません。

この曲が終わるとお堅いマリアンの登場です。
この役をBetsyが演じているので、
一人でDroodだ!!と喜んでおりました。
BetsyはDrood後にL5YとBullets Over Broadwayで見ましたが、
L5Yもよかったですが、このマリアンもBetsyらしく、
キリっとした女性になっていて、彼女のマリアンは好きでした。
テレビ版のMusic Manしか見たことないけど、
チェノがやってたマリアンはもうちょっと女の子女の子してた気がする。

ただマリアンの音域ってちょっとBetsyとは合ってないのかしら。
あ、裏声になった、というのが結構わかりやすくて。
いや、別に裏声でもその音がキレイだったら
全く問題ないのですが、あんなにわかりやすいのは初めてで。
DroodもSJBさんがメゾでBetsyがソプラノ担当だったはずですが、
今回はちょっと歌いづらいように聞こえてしまいました。

このシーンが終わるといよいよSeventy Six Tronbonesです。
群衆の後ろからやいやい言って
Ya Got TroubleのRepriseがあったあと、
この作品のメイン(だと思う)のこの曲が始まります。
歌詞が始まる前の小節が、トロンボーンメインの編曲になってまして。
ここでググっとテンションがあがりました。

そしてWillさんのソロ。
だいぶ低音を響かせていたんですが、
あれってオリジナルのキーなんでしょうか。
それともWillさんの音域に合わせて少し音を下げたんでしょうか。
Seventy-six trombones led the big paradeあたりの歌詞の部分が
Willさんの低音が存分に楽しめる音域になってました。
マシュー版ってあんなに低かったっけー。
Willさんでも、今回の音域の一番下の音はちょっと出しづらそうだったんですが、
どの音階で歌っていたのか思い出せずに悶々としています。

そしてここはchoreographerもだいぶ張り切ったんでしょう(笑)
間奏中のダンスがそれぞれの楽器を弾く姿を
モチーフにしつつも、だいぶ派手な振り付けになっていまして。
CCMの学生が若さはじけんばかりに踊っていて盛り上がりました。
そしてWillさんもちょっとステップを踏んだ後は
指揮者の後ろで子どもたち(CCMの学生)が踊っているのを見ているのですが、
途中で指揮者から指揮棒を渡されてオーケストラを指揮するところがあって。
音大でパーカッションとconductingをやっていたWillさんなだけに
ここは満を持してやるのかと思いきや、
やや遠慮気味な指揮でした。(先に言うと最終日は違った)
今思うと、Hillという役柄が別に音楽のプロフェッショナルではないので、
それを考慮してのあの指揮だったんだと思います。
で、指揮が終わった後拍手したんだけど、
会場の99%はCCMのダンスを見ていたようで拍手は小さめでした(笑)

ちなみにこのシーンはユニフォームを着るWillさんを期待したんですが、
さすがにこのプロダクションでは衣装チェンジはありませんでした。

で、このメインの曲が終わると
School Boardがやってきていちいち突っ込んでくるわけですが、
それを歌に変えることで逃げ切るHill。
前にも書いたけど、この音で歌って、と導くWillさんの音は完璧なのに
School Boardの音(特に上から2人目)がずれてて、だいぶ気持ち悪かったです。
そしてまんまと自分のペースに乗せたところで逃げるWillさんの
走り方は相変わらずおっさんでした(BE同様)。


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2 thoughts on “2015年観劇17本目:The Music Man-1

  1. お久しぶりです。
    The Music Man!?と、思わず記事を読み漁ってしまいました。2001年頃に、全く何の前知識もなしにこの作品をブロードウェイで見て、どハマりしたんですよ~。NYのミュージカルが好きになったきっかけは、実はRENTではなくこの作品とMiss Saigonなんですー。なのでとっても懐かしい気持ちで読ませていただきました。アイスクリーム~と音がハモっていくところで身震いした記憶があります。そんなこと思い出しました。Will Chaseさんがプロフェッサー役だったんですね。不思議な感じがします~。でも見てみたいなー。でもシンシナティまで行くなんて凄いですね!アメリカ国内をいろいろ旅行できて楽しそうですね☆

  2. >reikoさん
    お久しぶりです。前にもMusic Manがお好きだとおっしゃってましたよねー。この作品をフルオケで見られたのはとても楽しかったです。
    歌は…な部分が多かったのですが(アイスクリームがハモらないなんて!!)、オケを聴いているだけで十分楽しかったです。
    シンシナティはこんなことでもない限り行くことはないと思いますが(笑)、NYから直行便で1時間ちょっとだったのでちょうどよい小旅行の距離でした。

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