2015年観劇7本目:Buyer&Cellar

3/22(日) ソワレBuyer & Cellar

George Street Playhouse
BB10 $5

JohnTがこの作品をやるなら観に行かないわけないでしょ、
だったのですが、都合がつかず3月上旬に始まったのに
下旬になってやっと観に行くことができました。
批評はめっちゃ良かったのに、
場所が場所なだけにチケットの売れ行きはイマイチなようで、
Student Rush Orgに時々出ていて、それを使いました。
私が座った席は火~木・日ソワレの場合、
定価だと$42、NJの劇場を束ねたサイトで
48h前から買えるディスカウントだと$21。
(でもこれは最初の2週間しか出てこなかった)
交通費を考えると安く買いたかったので、$5で買えたのはラッキーでした。
チケットを受け取るまで場所はわからなかったのですが、
まさかまさかの2列目でした。

ちなみに劇場まではNJ TransitのPenn Stationから約50分の
New Brunswick駅まで行ってそこから徒歩8分ぐらい。
スタバとダンキンドーナツとSubwayとThe Counterがありました。
なかなか行くことはないだろうけど一応。

JohnTがストレートプレイに出たのって
LAでのThe Temperamentalsしか知らないし、
ミュージカルはRod/Princeton、美女と野獣のルミエール、
Shrekのピノキオ、アラジンのジーニー(MUNY)と、
彼はどちらかというと「キャラクター」が得意な
俳優だと思っていたので、
ストレートプレイで、しかも一人だなんて大丈夫かと
やや心配していたのですが、
そうだそうだ、この人、一人で演じ分けることについては天才だった!!

ディズニーランドでAlexをクビに追い込む少年から、
人事の人(Vincent)から、Barbra StreisandからBarryから
James BrolinからSharonまで、
Johnが声だけでなく、表情を作ったり、
ポーズを加えたりするのもあって、
その人の姿形が自然と浮かんでくるようでした。

セリフの中にI don’t do her(=Barbra).
[…] I’ll be just be her and you can fill it the rest.
というのがあるけど、
Barbra以外の役は結構カラーをつけているのとは対照的に
Barbraについてはセリフ通り、極端なモノマネはしません。
だけどそれは客がそれぞれイメージして補うし、
逆にその他のキャラクターは(James Brolinは実在の人物だけど)
だいぶ特徴をつけて演じていて、ここは観客が
余計な想像をしなくてもいいようになっていて、
その強弱のつけ方が、とても作品を見やすくしてくれていました。

あ、そういえば本編に入る前の
Perhaps you know my work.ってセリフのところで、
パペットを持つフリしてました(笑)

この作品はとても脚本が面白いので、
まぁとにかくおじちゃん、おばちゃんたちが
めちゃめちゃ笑っていたのですけど、
(客席はfull houseからは程遠いぐらいしか入っていなかったけど、
客席がめっちゃウケてて盛り上がっていたので、
さほど寂しさは感じませんでした)
Barbraが自分のことを語るシーンは
さっきまであんなに盛り上がっていた客席がシーン…となったし、
Barryとの喧嘩のシーンも、私が感じた限りでいうと、
皆AlexもBarryも好きだから、どっちに肩入れすればいいのか
迷っている様子が伝わってきました。
多分この作品って俳優と一緒に
客席もそれぞれの役に入り込んでいく
=シンパシーを感じると思うのですよね。
違う人が演じると、その人の口調やセリフだけでなく、
外見も含めて見ている側は判断するから
あの人には共感できないわーと距離を置くことがあるけど、
一人で演じている分、見た目の差がないので、
客席もJohnと一緒にいろんな人を行き来しているような感じでした。

Barbraは一度もかわいいと言われたことがなく
とても寂しい少女時代を過ごしたっていうのにも、
たとえ自分がそんな経験がなくても共感できるし、
でもBarryが誰が「寂しくない」子ども時代を過ごしたんだ!!
って反論するのにも共感できる。
Alexは「仕事とボクとどっちが大事なの?!」って言われて
始めは仕事を取るけど、でもパートナーに戻っていく。
誰もが両面から共感・理解できることが並んでいて、
場面によって感情が180度回転させられるし、
勢いで言っちゃったことが大きな変化を導いちゃって
その居心地の悪さを共有したり…。
ドラマティックすぎて入り込みすぎて疲れた、
ということはないんだけど、
大小様々な感情の「波乗り」をしているような印象でした。

今回の観劇はずーっと頭の中に
残るんじゃないか!!と思うほど良かったです。
笑うと目の周りのシワが結構目立って、
あー、老けたなーって思ったし、
この役にはちょいと年齢が高い気もしたけど、
彼の役の演じ分けの器用さも、
引き込む演技も、とにかく彼の魅力を全て楽しめる90分でした。
そして結構よく客席を見て、一人ひとりの反応を見てたし、
観客に語りかけるセリフで客が反応すると、
その反応を拾って一言二言付け加えたりもしていたし、
とても楽しかったです。

今度の日曜日でラストなんだけど、また行きたいな。
でも遠いんだよな。
あ、最後彼が出てくるのを待っていたんだけど、
知り合いがいたらしく話しこんでいて、
電車に乗り遅れたら困るので、話せないまま帰ってしまいましたが、
舞台の余韻に浸ったまま電車に乗って帰ってこれたので
それはそれで良かったかもしれません。

あーー、ほんと楽しかった。


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