2014年観劇18本目 Hedwig with the Angry Inch

10月10日(金) 旧体育の日←言いたかっただけ
Hedwig with the Angry Inch
Belascco Theatre
E17($37)

今週で終わってしまうAndrew RannellsのHedwig。
最終週に見に行こうとロトに挑戦しました。
さすがに最後だからかロトの人も増えて、
私は外れたんだけど、友人が当ててくれたので観劇できました。

前半は、前回と違って「ショー」感が強くなっていました。
慣れた、とか、余裕が出てきた、というわけではなく、
観客のノリが最初から良かったので、それに乗ったのでしょうか。
勢いだけで突っ走っていたわけではないのだけど、
客席を巻き込むパワーを感じました。

ただ、相変わらず歌がアレで、
せっかくいいシーンなのに音程のせいで、
ちょっと現実に戻されたところがあったり、
前回の方がHedwigとの距離をうまく保ちながら、
心情を描写していた気がする。
今回は前半で盛り上がっちゃった分、
The Long Griftが歌えなくなるところは、
うん?? 急にどうした?? という印象を持ってしまいました。
そしてここの衣装とカツラがやっぱりIkkoに見える…。

でもこの日ハッとさせられたのが、
Wicked Litte Town (reprise)のところ。
前回はトミーに救われてwholeになった、と
いう印象を受けたんだけど、
今回はトミーを認めたから自分がwholeになった、という印象でした。

うまく言えないんだけど、
トミーって自分の中のもう一人なのか、自分じゃない別の人なのか、
演じる人や演出する人によっていろんな表現があると思ったので、
あえて何も読まずに2度とも見たのですが、
一度目はどうしても映画の直接的な表現に引っ張られて、
トニーに救われるという印象があったんだけど、
今回はこの曲を歌っているときのARの様子が、前回と全然違ってね。

とにかく温かい、優しいオーラがすごかったのです。
神々しい、だとちょっと言い過ぎなんだけど、
少し神秘的で、気高いものを感じました。

その様子に、あー、これはこれまで距離を取っていた
トニー(自分自身)を包み込んだのだな、と。
裏切られたことも全部含めて受け入れたのだな、と。
誰かに助けらたときにはこの穏やかさは出ないと思うのですよね。
自分自身で選択したことだからこそ、
この温和な感じなんだろうなと思いました。

だからこそ、最後、イツハクを解放できたのだと感じました。
カツラを渡したときのARの様子が本当に穏やかだったのです。
それがHedwigがHanselに戻り、
HanselがHedwigを解放しているように見えました。

前回が単なる私の理解不足だったのかもしれません。
でも、こんなにも印象が違うものができあがるのかと、
少しARに畏怖の念を感じました。
前半は前と比べると心情描写に物足りなさを感じていたし、
歌が相当あやしかったけど、最後に全てが吹っ飛びました。
ほんと、いいものを見せてもらいました。ありがとうAR。

カーテンコールでの拍手は本当に盛大でした。
ARが一度はけようとして、でも少し戻って
改めて手振ってたぐらいなので、
いつもと客席の様子も違ったんですかね。

他に少し雑多なことを書いておくと、
・ルーサーを描写するときのARの声が好きです
結構たくましい、太い声が出るのね
・関係ないけどアメリカを象徴するお菓子は
私の中ではSkittlesです。
小学生のときに友人のお父さんが出張でお土産で買ってきたものをもらって、
こんなにおいしいお菓子があるのか!!と思いました(笑)
・足の筋肉がたくましくなった。腹筋も前より割れてた。
あの腹筋触りたい。
・客のドリンクを2回飲んだ。ウイスキーとワインだったらしい(笑)
・大分ハイヒールに慣れた感じだった。
・SDがすごい人だった。いつの間にそんなスターに!?(笑)
・ARの格好が水色セーター+ベージュのトレンチコートだったんだけど、
車で帰れるのにちゃんとした格好してて偉いなーと思った(笑)

残り3公演。
最後までケガなく走りきってくださーい。


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