NY旅行14年3月-7 3本目 Beautiful : The Carole King Musical part3

Act2です。
part3で終わります(笑)

■デモレコーディング
Chainsの歌いだしのアレンジが変わりましたね。
バンドの演奏から始まって、Caroleが歌い始めると無伴奏になり、
数小節歌ったところでまたバンドが入ってきて強弱が付いていいです。
SFではCaroleがJannellsといちゃいちゃするGerryに向けて
わざと歌詞を聞かせるように歌っていたけど、NYではやってたっけ??

■オフィス
Cynthiaが訪ねてきて、彼女にGerryがJannellsと
浮気していることを打ち明けるシーン。
なんでGerryに気持ちを確かめないの??って聞かれて、
Because I love himというCaroleの台詞で笑いが起きたんだけど、
笑った人たちは即、笑っちゃいけない台詞だった、と気付いたんでしょうか。
なんかちょっと気まずい感じになってました。
追い込まれているCaroleがCynthiaに、Barryをあきらめちゃダメだよ、
っていう台詞が胸に刺さります。

Caroleが部屋を出ようとしたときにBarryがやってきます。
いよいよ、いよいよ、この曲だけでもKevinで聞きたいと思っていた
Walking in the Rainのシーンです。
あのバケーション以来離れていた二人ですが、
その間に浮かんできたという曲を、BarryがCynthiaに披露します。

まだ緊張感が完全にぬぐえていなかったのか、
優しく歌いつつも、ほんの少しドキドキしながら歌っている様子でしたが、
それがこのシーンにマッチしまくっていたし、
何よりこの歌詞を歌うKevinに、
多分劇場内で私が一番キュンキュンしてたと思います(笑)。

あー、もっと聴きたい!!と思うところで、
台詞が入って、Cynが歌詞を自分からの視点に変えて歌ってしまうので、
Kevinの歌をもっと聴いていたかった私としては、
ちょっと物足りない感じもしたのですが、
I’m move in with youとCynに言わせて
子どものように笑顔になるKevin、その表情はずるいぞ。
普通の台詞のときは、あーこの人イケメンだなぁと
思いながら見てることが多かったのですが、
(あえて表情作らないで、素のときのキリッとした感じが素敵)
このシーンの喜び方はめちゃめちゃかわいらしかったです。
こっちまでニコニコしちゃうから。

JarrodのときはCynが歌いながら、Jarrodの髪の毛を引っ張って
自分の方を向かせる動きがあるけど、
Kevinはモルモンヘアーなので、乱れるといけないからか、
ぐいっと引っ張る動作はなくなっていたけど、
そんなのどうでもいいです(笑)

私の今年の目標はKevinでこの曲を見ることだったので、
もう今年の目標はこれで達成ですが、
できることならこのシーンだけでいいから何度も何度も見たい。

■Caroleのオフィス
一方Caroleは来るはずのGerryが現れません。
そこにBarryとCynが手をつないできて(かわいいからっ!!)
結婚へのオーディションとして一緒に住むことになったと伝えます。
そこと入れ替わりでやっと現れたGerryですが、
言うことが支離滅裂で、屋上に出なきゃとわめいて出て行ってしまいます。

SFでは、すでにGerryが屋上で飛び降りようとしていて、
DonがそれをCaroleに伝えてCaroleが駆けつける、
というシーンでしたが、見ていて不快感は特になかったけど、
居心地が悪い感じがしたので、少しマイルドになって良かったです。

■病院→NJ
しばらく入院して、全ての関係を清算しやり直したいというGerry。
郊外=NJに引っ越すことにしますが、
SFではJessieが歌うPleasant Valley Sundayがバックで流れながら
郊外の家のセットが出てくる、という流れでしたが、
女性シンガーがセットの2階でそれを歌っていたり、
Gerryはじめ、ビル内でアーティストたちが
曲を作っている様子を表すものに変わってました。
Gerryがイキイキと曲を作っている様子が出ていて、
あ、元気になったんだな、落ち着いたんだな、というのがこの曲だけで
十分にわかるようになったと思います。
そして、この日はKevinはBarryポジだったけど、
U/Sがセットの2階を客席から見て左から右に歩いて行っていたので、
もう一度見る日のチェックポイントになりました。

■郊外の家
新しいお家にBarry&CynとDonが遊びに来て、
最初は楽しく会話をしていますが、
ここでBarryが披露する”We Gotta Get Out of This Place”が
あまりにも良く、またGerryは不安に駆られて、
ここにいてはダメだ、街に出ると、バイクで出て行ってしまいます。

と、実はここ、話はどうでもよくて(笑)、
私が気になっていた二つ目の曲のシーンです。

ピアノとかベースの弾き方が相当あやしいのに、
カッコよくエレキギターなんて弾けるのかしら、と、
余計なお世話ではありますが心配していたのですが、
ここは弾く前にギターのコードが演奏中に引っかからないように、
ギターの台からギターを取り出してくるときに、
やけに丁寧にコードを解いていたり、
ソファーに軽く座って片足をあげてギターを構えるのがなんかぎこちなかったり、
心の中でKevinがんばれと思ってました(笑)
ほんとプロに向かってすみません。

肝心の曲ですが。
こういう曲はお得意じゃないんだと思います(笑)
フレーズの最後に、言葉で何と表現したらいいのかわからんのですが、
ミュージカルの曲で、最後の音を伸ばしてビブラートをかけるのとは逆で、
ロック調の曲で良くある、音を揺らしたり、音を抜く、ところで
いくつか音程が危ないところがいくつかありました。
なので、うーん、こっちの曲は何度も見なくてもいいかな(爆)
いや、でも絶対Kevinが自分では好んで歌わない曲だと思うので、
そのアンバランス感がなんとも言えませんでした。

で、話を元に戻すとGerryが出て行ったあと、
実はGerryがウソをついてMarilyn(Pleasant…をメインで歌っていた人)と
またもや不倫していたことが判明し、
Caroleがとうとうその部屋にのりこみます。
反省せず、なんとかうまくやっていく方法にもトライしようとしない
Gerryに対して、ついにCaroleが感情を爆発させて三行半を
突きつけるのですが、ここは毎回拍手が湧きおこりますね。
ユダヤ人で伝統的な家族像を大切にしているうえに、
自分の母親が失敗しているからこそ、
「正しい」家族というものに強い憧れを持って、
何度も何度もやり直そうと努力していた健気さと、
自分で生きて行くと決めた強さがとても印象的です。

このあとSFではWill You Love Meの一部分を歌うというシーンがあって、
さっきまであんなに勢い良くGerryを捨てたのに、
あっさり悲しさとか切なさを持ってくるなーと思ったら、
このあと家に戻って、ピアノの前に座ってWill You Love Me…を
カンタンになぞったり、母親に不安を吐露するシーンが加わっていました。
NYからNJに戻ってくるまでに色々考えたんだろうな、
戻ってくる間に不安がどんどん増してきたんだろうな、というのが
想像しやすくなっていたし、何よりここで良かったのがお母さん。
あんなにGerryがいい父親ではないと小言を言っていたお母さんが、
ほらやっぱりうまくいかなかったじゃない、なんてことは言わずに、
Gerryがいないと曲が作れないというCaroleに対して、
10年以上前に、このピアノで、この椅子で
私を押しのけて、Gerryナシで曲を作ってた女の子を知ってるよ、
と励ますのがすごく印象に残りました。

■バー
ところ変わってバーのシーン。
BarryとCynが、Uptownの演奏を聞きながら、
B:CaroleとGerryが離婚したなんて信じられないよね
C:でも目の前にベストな相手がいるのに、
その人と結婚しないなんてもっと信じられないよね
B:だよねぇ。えっ?それって…!!
とCynにプロポーズするBarry。
このくだり、Jarrodもかわいかったけど、
Kevinもまた少年らしさ全快でかわいらしかったです。
そこにCaroleがやってきて、LAに引っ越すことを伝え、
さらに前にレコーディングで一緒だったNickと再開し、
皆に促されて人前でCaroleが歌います。
心機一転髪型を変えたCaroleですが、
母親とのシーンが加わったおかげで、
これから一人でやっていくんだ、という意思がその髪型ひとつで
伝わってくるようでした。

■オフィス
このオフィスシーンはSFでは一切なかったシーンで、
まるまる追加されたところですが、このシーン、良かった!!
LAに引っ越すことになり、Caroleが荷物を整理をして、
Donに挨拶に来るのですが、
Caroleが自分で書いた曲を自分で歌うと決めたことを伝えるシーンでもあるし、
あちらでも音楽の仕事を続けるCaroleのために、
DonがLou Adlerと仕事ができるように手配してくれるし、
(最後の最後までDon、いい人だし敏腕プロデューサー!!)
Caroleが新たな一歩を踏み出すことが良くわかる場面になってました。
あとLAの家がどうだこうだと説明する台詞があるのですが、
あれTapestryのアルバムの写真の場所です…よね??

そして何より良かったのが、BarryとCynもやってきて、Caroleが
“You’ve Got A Friend”を歌うのですが、これがやばかった!!
ただでさえCarole&Gerryと、Barry&Cynthiaの4人が
競い合いながらも良い曲をたくさん生み出して、
かつ友人としてもいい関係で、お互い支え合ってきたのがわかるのに、
あえてここに友情をテーマにしたど真ん中の曲が入って、
Cyn役のAnikaが涙を溜めて歌っていたりして、
私もぐっときて涙が込みあげてきました。
あ、ぶっちゃけ、今回の旅行で涙出たの、このシーンだけでした。
そしてまたここはKevinの声が響いて良かったのですよ。
Cynと歌ったHe’s Sure The Boy I Loveで
シャラララと歌う声もきれいにハーモナイズされていたし、
Caroleが歌うのにかぶせてBarryが歌い始めたときも、
主旋律と同じぐらいの音域だったけど、いいバランスだったので、
意外とKevinの声は女性と合うのかもしれません。
そして、後日見た通常ポジでの1650Broadway Medleyでも思ったけど、
声がよく響くので探しやすいです。

そしてまた最後にDonがね。
自分でアルバムを作ったらそれは大ヒットになるよ、
なんでそれがわかるんですか??
女の子が女の子の曲歌うんだから、と、
初めて会ったときと(ほぼ)同じ台詞を使うことで、
DonがいかにCaroleを大切にしていたかがわかります。

■LAでのレコーディング
いくつかの曲が順調にレコーディングできたあと、
Natural Womanのレコーディングに入るのですが、
実はこの曲、一人で作った曲ではなく、
Gerryが歌詞を書いた曲なので、歌うことにすごく不安がるCaroleに
Lou Adlerが、一度歌ったら乗り越えられる、
乗り越えられなかったら助けるから、
と励ましてレコーディングが始まります。
このAdlerは通常のKevinポジなので、次回に期待です。

■カーネギーホール
Gerryが楽屋を訪ねて来て、前から言いたかったこと、
そしてもっと前に言うべきだったけど、と、I’m sorryと伝えにきます。
こんな場で言われても、ちょっと動揺しちゃうじゃん、
と思ったけど、晴々として舞台に出て行くCaroleを見て心強く感じました。

そしてBeautifulを歌いストーリーが終わります。
カーテンコールはやっぱりJessieのところで
拍手大喝采ですよね。

SFのときはうーん、これリピートするほどではないな、と思ったのに、
(実際、今回の旅行では、もともと1回しか見る予定じゃなかった)
ブラッシュアップしていて本当に良くなったと感じました。
上から目線でアレですけど、
ドラマティックな何か展開があるわけじゃないけど、
CaroleとGerryの心情が断然丁寧に描かれるようになって、
そこにJessieの演技や歌が加わって、(Jekeはそうでもないけど)
心が動かされる作品に仕上がっていました。
Motown同様、作品そのものより、昔を回顧したい層に受けているし、
(Motownはありゃモノマネショーだから一緒にして欲しくないけど)
そのターゲットは金持ちだからチケットも売れていているから、
あまり作品として評価はされづらい気もしますが、
SFから見続けている私としては、この「改善」は大変嬉しい誤算でした。
だから人には強くは勧めないけど、私はこのNY版のBeautifulは好きです。

ちなみにこの日のBCEFAはKevinがスピーチ。
あとで聞いたらJarrodと交代でやってるって言ってましたが何故(笑)
これは作品間で競争してるから他には負けたくない、
といくつか他の作品についてちょろっとからかってました。

終わった後、「なんでいるのー」言われましたが、
こっちとしては「なんで今日Barryだったのよー」ですよ、全く(笑)
慌てて色々手配したんだから!!
Barry登板の裏話とか、BCEFAのスピーチをやるときに、
自分の中でボツにした内容などを教えてくれました。
あと、SFでのとある出来事について喋ったり。
帰り際に、次の土曜の夜にきますからーって言ったら、
その日オンじゃないよ?って言われて、去年のGW再びか??と一瞬焦ったら
(友人曰く、表情が急変したそうなww)
Jarrodは戻ってくるからBarryポジじゃないよ、って言いなおされまして…。
いやいやいや、2回もBarryで見られるとか、
そんな豪華なこと望んでませんから!!
通常ポジで本人がオンだと判明したので、胸をなでおろしたのですが、
あまりの焦りっぷりに、前もそんなことあったよね、とか言われる始末。
Kevinめ…。
まぁでも、見られるとは一切思っていなかったKevin as Barryが
ラッキーにも見ることができたし、
Beautiful自体もとても良くなっていたので、最高の思い出ができました。


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