有名な映画「俺たちに明日はない」のミュージカル版、
Bonnie&Clydeです。プレビュー中に観劇しました。


Gerald Schoenfeld Theatre
F7
$89.00
Box Officeで購入

事前に映画を見たんだけど、あまり面白くなくて、
見る候補から外す予定でいたのですが、
Mさんからすごく良かったと教えていただいたので、
再度見るリストにいれました。

批評も出揃っているし、12/30にクローズとも言われていますが、
私は声を大にして言いたい。
「めっちゃ良かった」

セットも比較的簡素だし、派手なダンスシーンがあるわけではありませんが、
(ダンスらしいダンスって1曲ぐらい?)
歌と主演、助演の俳優たちが素晴らしかった。

映画でストーリーをご存知の方は多いと思うので、
ネタばれで行きますが、
最初に銃で二人が乱射されるシーンから始まり、
それから二人の出会いのシーンの遡って
ストーリーが進んでいきます。

BonnieとClydeの子ども時代を演じる子役が出てきて、
Bonnieは有名な女優(歌手だっけ?)になりたい、と夢を歌い、
Clydeは銃があればなんでもできる、と歌うのですが、
この二人がまず、素晴らしい。大人顔負けの歌唱力です。
そしてこの二人が出ることで、強盗・逃亡を続けた二人だけれども、
子どものときの「純粋さ」とは違うんだけれども、

いかに運命(というよりこういう生き方を選んだツケ)が
二人の人生を変えようとも、
根本は何も変わらなかったことを示してくれます。
映画と違ってこの子ども時代が登場することで、
映画で感じた違和感=どんなラブストーリーとは言え所詮は犯罪者でしょ?
ちょっと自分勝手過ぎない?この人たち…
とイマイチ、ストーリーに入り込めなかった部分を払拭してくれて、
二人とその二人をとりまく兄弟、家族のストーリーに
集中できたと思います。

二人の出会いのシーンは映画と同じですが、
映画に出てきた頭の足りないC.W.モスは出てこず、
BonnieとClyde、それと兄のバックとその嫁の4人で
ストーリーが進んでいきます。

強盗をすることで生計を立て、決して裕福ではないけど、
仲良く過ごす二人を変えてしまう、警官殺害事件。
これから「逃亡者」として行きていく運命に…。
ClydeはBonnieに実家に帰るように言うけれど、
BonnieのClydeに対する愛は変わりません。
このClyde役のLaura Osnesさんが本当にきれいで。
自分の愛を信じて、一本筋の通っている姿は、
とても美しく感じました。ただ腹筋割れすぎ(笑)
Clyde役のJeremy Jordanくんは、まさに青春謳歌する若者でした。
若々しさもあるんだけど、セクシーでもあり、
また歌う声がステキで…
Aさんが次にくる若手俳優は彼はJayくん(でしたっけ?)と
おっしゃっていましたが、どんどん歌う役で活躍して欲しいですね。

あと、お兄さんと兄嫁もまた良くて。
お兄ちゃん、ほんと地味でオーラないんですけど(笑)
しょうもない弟を、嫁よりも優先して
心の底から心配して手助けする優しさが共感できたり。
そして兄嫁もそんなダンナを受け止める度量の深さと、
ダンナへの愛の強さが伝わってきました。
もうね、この4人、本当に素晴らしい。
皆、「愛」で結ばれているのが、しっかり見えてきます。

セットや音楽についてですが、セットは比較的地味ですかね。

ツイッターでアンサンブルの一人がアップしていた写真ですが、
ほぼこのセットから変わりませんが、
この木の壁にシーンそのものではなく、
シーンをイメージするための補完映像が映し出されて、
この時代の様子をその映像で理解することができました。

音楽は、俳優の歌唱力が印象的で、
曲そのものはあまり覚えていないのですが、
これはしっかりCDで聞いても聞き応えがありそうですね。

あ、あとはN2Nのドクターが警官役で出てました!!
オマケみたいな扱いですみません。
なんか、ちょっとぽにょっとしてまして。
警官姿があまりかっこよくなかったのが残念です。

そうそう、この席が何で正解だったかといいますと。
なんと、隣に座ったマダムが、この作品のADのお母様でした。
Act1が終わって、どう?この作品好き?と聞かれたので、
俳優が本当に素晴らしくて、とても気に入った、と言ったら、
気に入ってくれたのね!!というので、?と思ったら、
実は息子がADなの、と教えてくれました。
かつ兄嫁役の女性はそのADの彼女だそうです。

少しおしゃべりをさせてもらって、トイレに行って戻ってきたら、
そのADが席のところにいたので、軽く挨拶させていただきました。
お母様が「キュートでしょ?」ってww

ADの彼がいなくなったあと、
この作品、日本でもやるみたいだから、見に行ってね、
と言われたので、また見てみたいけど、
日本人はBroadwayの俳優みたいに歌えないからなぁ、と言ったら、
まぁここは最高峰の人たちが集まっているもんね、と。
えぇ、その通りです。
ちなみにお母様が息子さんから聞いたところによると、
少し曲は違うそうです。

そのお母様、息子の彼女には精一杯の拍手をしていました。
こんな作品を作り上げる人が家族だなんて誇らしいだろうなぁ。


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4 thoughts on “NY&DC旅行-11/22 Bonnie&Clyde

  1. 曲も歌も素晴らしくて絶対にCD買う!と思ったのに、playbill.com の Upcoming Cast Recordingsには早々にNO RECORDING ANNOUNCED欄に入っていてショックです。
    私が見たのはプレビューの初日ですが、エンディングで拍手喝采の中、Jeremy Jordanくんが感極まって泣いていたのが忘れられません。みんな本当に素晴らしかったので、今年いっぱいで終わったら許しません!
    そんなに人気がないのかな~?私が観た時はお客さん盛り上がっていたのにな…。
    でも、えりかさんが「めっちゃ良かった」と言って下さっただけでも私はウレシイです。

    ところで、お兄ちゃんのファミリーネーム見て吹き出したのは私だけ?

  2. 自分は21日に観ました。

    Rushで最前列だったので役者が目の前に走りこんでくるし発砲の音で何度もビックリするしで心臓に悪かったですw
    でも期待してなかったけれどキャストも演出も良かったと思いました。
    とにかく主演の二人が役に合ってたし芝居歌ともに素晴らしかったですね。
    Jeremy Jordan君はNewsiesとどっちを取るだろうねって友人と話してましたがなんかこちらは雲行きが怪しいですよね。
    彼はチャーミングでセクシーだけど都会っぽくないのがまたClydeっぽくていいなとw
    そしてこの役に命かけてる感がたまらなく熱くて良かったです。
    アメリカ人は好きそうだし長続きするだろうなと思っていたんですが・・・・・。
    自分が観た時も客席でCDが欲しいような声があったんですけどね。

    とにかく観ながら日本のキャストが当てはまらなく困りましたwww

  3. >Megさん
    主役のJeremyくんが、この作品のアルバムが欲しかったらRTして!っていうツイッター発言をRTしていたのでw 予定がないのかな、と思いました。音楽よかったですよね。アルバムでちゃんと聞きたいなと思っていたのになぁ。
    この作品は見る予定から外していましたけど、Megさんが良いと教えてくださったので見ましたが、見て良かったです。貴重な情報ありがとうございました!

  4. >P~さん
    あら、一日違いでご覧になっていたのですね。
    どこか劇場街ですれ違っていましたかね。
    確かに発砲の音は、打つぞ、とわかっていても音が大きいのでびっくりしてしまいますよね。
    でも最前列でご覧になったなんてうらやましい。俳優たちにかぶりつきで見られたのでは?
    ほんとにキャストアルバム出して欲しいです…

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