NY振り返り日記 11/19(木)-The Scottsboro Boys-

The Scottsboro Boys
Lyceum Theatre
N2
$67.50
BOにて購入

最初あらすじというか、中身を何かで読んだときに、
うーん、こういう話ってちょっと苦手、というか、
お涙頂戴みたいな、見終わった後に心に重く残りすぎる作品だったら
パスしようかと思っていたのですが、
Susan Stroman がディレクター兼振り付けだし、
あちこちの評価がなんだか珍しいぐらいにどれも褒めていたので、
だったら見てみるか、と思ってコレを選びました。

事前にOBCアルバムをiTunesでダウンロードして、
wikiなどで「スコッツボロ事件」について調べてみたんだけど、
もう少し別の角度からこの事件を知るすべはないだろうかと思ったら
文藝春秋から「最後の被告人」という、
スコッツボロボーイズの一人、クラレンス・ノリスの手記と
裁判の資料が載った本があったので、それを中古で買って読んで臨みました。

ここに出ている出演者は、多分一人も生で見たことがなくて、
知っているのといえば、Last BennyだったRodney Hicksぐらい。
でも彼が先述の本のクラレンス役だったので、
なんとなく最初から彼に目がいったのですが、
9人のBoysの中で私は彼が一番好きだったかも。
台詞がないときの表情とか、
列車やバスに乗っているときの動き方とか、
すっごい細かく演じていて、目が離せませんでした。
ちなみに彼はHaywood PattersonのU/Sだそうで。
うん、正直彼でHaywoodが見たかったぞ。
個人的にJoshua HenryのHaywoodは不発だったんですよね。
Go Back Homeとか、もっとグっとくると思ったんだけど、
なんかイマイチ響かなくて。CD聞きすぎたかな。

で、全体的に、ですが。
正直ね、台詞があまり聞き取れなくて…(恥)
訛りというか、話し方というか、普段テレビドラマとかで
聞いている英語と違って、もう途中から聞き取るの諦めた(笑)
でも、全体をminstrel show仕立てにしていること、
こういう設定にすることによって、「白人っぽさ」を笑いにしていること、
過去の過ちをただ悲しいストーリーにするだけでなく、
だからといって教科書的な説教が入るわけでもなく、
ショーとして完成されていること、
そしてきっと台詞にも凝っていること、などなどが、
「こういう作品を作るBroadwayはすごい」と改めて思わされたのでした。

ダンスのことは良くわからないけど、オープニングが一番好きだったかも。
あと影を使っているところも、面白かったかな。
あ、一番好きなのはShout!だった。
それと音楽、というか、太鼓の使い方が効果的でした。
劇場で、あの太鼓の音だけが「ドン」となると、
そのシーンが一気に緊張感があり、締まるんですよね。
そしてネタバレになりますが、
最後にminstrel showをほんとに持ってきたのも、急に現実に戻るというか、
劇の中の話じゃないよって言われてる感じで、
ラストがすごくショックというか、衝撃を受けました。

あー、でもね、やっぱりね、台詞がちゃんとわかりたかった。
もう一度トライしたいけど、でもやっぱりわかんないだろうなぁ。
それと、あまり長すぎて辛いとは思わなかったけど、
2時間でインターミッションなしはやっぱりちょっと座っているのが大変かも。
端っこの席だったから足を組んだりできたけど、
2時間座りっぱなしはお尻が痛いです。


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