NY振り返り日記2日目 JBとSP

NY2日目は雪。
雪でしたが、そこまで寒く感じませんでした。
しかもお昼には雪が雨にかわっていたし、
マチネが終わる頃にはすっかり雪も解けていたし。

この日はマチネでJersey Boys。
イブニングにSouth Pacificを見ました。
雪が降っていたのもあって、この日はタイムズスクエア近辺と、
市立図書館に行った以外は、特にアクティブには動かなかったので、
ミュージカルの感想のみ。

まずマチネ。
Jersey Boys at August Wilson Theatre

未だに定価でしか見られない作品ですが、
この寒い時期だけ約半額でオーケストラ後方の席が買えたので、
後ろから2列目のほぼ真ん中で見ました。

これまでトニー賞作品と聞けば必ず見に行っていたのですが、
こればっかりは何故か食わず嫌いでしてね。
トニー賞でのパフォーマンスがイマイチ記憶に残らなかったのと、
The Four Seasonsを知らないから楽しめないはずだと思っていました。

が。
これが大きな勘違いでした。
面白い!よく出来てる!!
なんで食わず嫌いなんかしちゃったんだろう。
(見ようと思えばオリジナルキャストで見れたのに!)

歌でストーリーが進むわけではないので、
内容を理解するには英語を聞き取らなきゃいけないのですが、
訛りやスラング(?)で、半分わかったかどうか。
でも事前にElaine’sさんにあらすじと見所を教えてもらっていたので、
全体の流れは理解しながら見ることができました。

キャストの歌や演技がうまいのは当然のことながら、
歌の入るタイミングとか、台詞の面白さとか、間とか、
シンプルだけど重要なセットとか、どれをとってもバッチリ。
いや、台詞はよくわからない部分も多々あったけど、観客は常に爆笑でした。
これは台詞が理解ができないと損しますね。
もちろんライブシーンも魅力だけど、
この作品の一番のポイントはよく練られた台詞だと思いました。
あまりにいい作品だったので、観劇中に次は台本を読んで、
台詞を予習してからもう一度見に来よう!
しかも今回は席が後方で一部見えないセットがあったから、次こそは前方で!
と思いました。早速次回のNYへの宿題です。

キャストはフランキーは水・土のマチネ限定の役者さんだったのですが、
とても良かったです。
ボブ、トミーも良かったのですが、ニックはイマイチ…。
OBCのニック役が美形だったので期待したのですが、うーん。
台詞もちょっと聞き取りづらかったし、雰囲気的にでくのぼうのような。
でも脇役が結構いい味を出していたので、
その人が出てくるシーンが楽しみだったりしました。
特に女性言葉で話すボブ・クリュー役はおもしろかったー。

ほんと、食わず嫌いだったのを今更ですが後悔しました。
こんなに面白い作品だったとは。
お客さんんの層がかなり上で、多分Four Seasons現役世代が多いのでしょうが、
そんな中に混ざって見てよかったです(笑)
ちなみにSherryやBig Girl Don’t Cry、「君の瞳に恋してる」は皆様、
思い入れが強いのか、歌い始めた瞬間、拍手喝采でした。
さらにお客さんの大半はバスで遠征してきているようで、
終わった後の劇場前には大型バスが3、4台並んでいました。
すごい人気ですね。

夜はSouth Pacific。Vivian Beaumont Theatre。

トニー賞を見て、絶対に見に行こうと決めていたのがSP。
正直言うと、トニー賞を見たときには
ITHにあまりひかれなかったのですが、
SPだけは、絶対に観なくては!と思いました。

もともと古典作が好きだったんです。
B’wayにはまったのも「42nd street」がきっかけでしたし。
だからThe Producersの来日公演を見たときは、
こんな品のないものがトニー賞を12個も取っちゃったんだ、
アメリカってわからん…と思ってました(笑)
のちにThe Producersの映画版でオリジナルキャストの
画面を飛び越えてくるような素晴らしさに、
「なんだあの来日公演がダメだったのは役者がイマイチだったからか」…
とわかったんですけどね。

あとSPが見たかったのは、Kelli O’Haraが主演だったから。
何本もB’wayの舞台に立っている俳優さんって、
どんなにすごいんだろうと気になっていました。

席はG列の真ん中から1つstage right側のブロック。
舞台から近いし、斜め前にも役者がはける階段があったしで、
表情がくっきり見えるいい席でした。

あらかじめ映画を見ておいたのですが、映画を1度見ただけで、
トニー賞を1度見ただけで、耳に心地よく残る曲が多い作品ですよね。
しかもそれをオペラ歌手のSzotさんが
(一度舞台を離れていたのに、いつの間にか戻ってきていました!
知らなかったのでPlayBillを見てビックリ。)
優雅な声で歌うものだから、まさに「声に酔う」感じでした。
見た目もかっこいいし、体もたくましいし、声も美しい。
あの声と腕に包まれたい!って思いました。そのぐらいステキだった。

Kelliは不安定さが一切ありませんでした。
堅実。
まさにこの言葉がぴったり。
もうすぐ産休で舞台を離れてしまうので、
その前に見ることができてよかったです。

作品全体としては、舞台を上手に使った遠近感の出るセットと、
手堅い役者と、個性的な脇役で、ほんとによくまとまっていたと思います。
堅いけど平凡じゃない。ただどちらかというと、
ゆったり進むストーリーなので、あちこちで船をこいでいる人がいました。
しかもSzotさんがEnchanted Eveningで愛を語るときに、
いびきをかいた輩がいましてね。
ほんと、頭をはたきたくなりました(笑)!
こんなキレイなシーンなのに!!!


ちなみに子に日は両作品とも大満足で、
帰りは「これぞBroadway!」とレストランで、
1人でシャンパンで乾杯しちゃいました(笑)

 


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2 thoughts on “NY振り返り日記2日目 JBとSP

  1. あらためて、お帰りなさいませ~
    充実の旅でしたね、素晴らしい。
    一番新しい記事で書いていらっしゃる「NYに振られた気分」というのは、私もわかる気がします。私は昨年、憧れのブルックリンのパークスロープに滞在したはいいけれど…「大失恋」の気分を味わう羽目になってしまって(道を歩きながら泣いていましたからね…笑)その傷が癒えず、その後は「行き先」を変えてしまったのでした。で、最近はNYの悪口ばかり言っているという~(爆笑)
    あの、漬物石ほどの重さのJBの本を(例えが年寄りっぽい)入手されたのですね。おっしゃる通り、このショーはセリフがポイントだと思います。ですから、ストレートプレイ並みの英語力が必要なのですよね…。音楽が好きな人は音楽だけでも楽しめますが、それでは3割ぐらいの魅力しか伝わらないでしょう。以前に出演者の一人がインタビューで、JBの面白さは「音楽」と「ゴッドファーザーな世界」の組み合わせだと言っていましたが、私も今となれば「ゴッドファーザー的テイスト」の方により面白味を感じています。

  2. >Elaine’sさん
    ただいま!です。ほんとにJBではお世話になりました。
    例の本、実はまだ届いていないんです。ShrekのCDと一緒に頼んだら、CDの発売がかなり遅れるようで、JBの本の到着日が未定になってしまいました。相当遅れるようであれば、先に送ってもらおうと思っていますが。
    ほんとにあの作品のおもしろさはセリフというか、「ゴッドファーザー的テイスト」ですね。今回はそれを十分に堪能できなかったので、もう一度チャレンジしたいと思います。

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