2/13/2025 Thu 7pm
Cabaret
August Wilson Theatre
Mezz,RowB,Seat214 $49 Todaytix Rush
★★★☆☆ / Adam Lambert ★★★★★
前のキャストの時はチケットが高すぎ&ロトが当たらずで
見られなかったのですが、ここまで待ってよかったなと思います。
Adam Lambertが本当に素晴らしかった!
このパフォーマンスは数年後でもしっかりと覚えていると思います。
Adamについて語りたいところですが、まずは作品全体の雰囲気から。
2014年版も見ていますが、今考えると、あの当時は
今ほど反ユダヤ主義も顕著じゃなかったし、あの腕を上げるポーズを取る人もいなかった。
どこか昔の話、舞台の中の話、という感覚がありましたが、今は違う。
1930年台のドイツと今のアメリカが比較して語られる中、
ナチスの台頭が背景の作品を、これは舞台の中の話なのか、
それともこれから現実世界でまた起こるのかと、恐怖を感じながら見ることになりました。
なんとなく観客にも緊張感があったように思います。
話は飛びますが、If You Could See Herで笑いが起きて、
Adam Lambertが、this is not a comedy, pay attentionと
観客を諭したということが何度かあったそうですが、
(The Viewでもその話をしています)
私が見た日は笑いとは正反対の、ピリっとした空気でした。
ではAdam Lambert。
演技、存在、歌、全てに引き込まれました。
今回のEmcee、今でも舞台上でもなく、
今よりも先の未来なのか、どこか違う次元に存在している雰囲気。
Emceeという立場を使って舞台で起こることも、
それを見た観客が感じることも、「管理している」という印象を受けました。
でもそれが全く悪い意味ではなく、
クリスやサリーに起こることをしっかりとした視線で見ていたり、
自分のパフォーマンスのときは観客をしっかり見ながらエンゲージしていて、
厳しさや、規律みたいなものを感じました。
歌が上手いのはもちろんですが、曲ごとにキャラクターが違うんですよね。
もちろん同じEmceeなんだけど、EmceeとAという部分、Bという部分、
Cという部分が曲ごとに変わって出てきて、
表現力の広さ、深さを目の当たりにしました。
このうまさは群を抜いていますね。ほんとにすごかった。
一方で、クリスやサリーはインパクト弱め。
特にサリーは、ロンドンの頃から、叫びがちな多い演出だと言われていましたが、
一人で勝手に叫んでいるように見えてしまって、観客とのエンゲージがないんですよね。
熱唱しているのはわかるんだけど、入り込めないし、距離ができてしまいました。
あと、サリーの衣装で、ナチスのパワーがどの程度大きくなっているか分かるような演出でしたが、
最後の歌を別にベージュのスーツで歌わなくてもよかったかな、という感じ。
ちょっと露骨すぎたような。
Adam Lambert以外に特筆すべきのアクターは
Bebe NeuwirthとSteven SkybellのSchneiderとSchultzペア。
最高でした。
Bebe、年齢を重ねたこともあって、
すごく小さく見えたんだけど、それでも存在感がすごい。
二人ともComedic timingはさすがだし、特に二幕目は魂がこもっています。
Schneiderの、私はWWⅠも世界恐慌も生き延びてきたから
今回も大丈夫、というセリフ、
Shultzの私だってドイツ人なんだ、というセリフが、
二人が演じる感情に加え、今の情勢とも相まって、すごく突き刺さりました。
最後に劇場、座席について。
大幅にリニューアルしてキャバレータイプにしていて、
舞台も360度になっていましたが、若干通常の客席側の方に
キャストが向くことが多かったかなと感じます。
でもメザニン席でもとても見やすく、しっかりとパフォーマンスが楽しめてよかったです。
ただ新たに作られた側に座ると、トイレが遠いです(笑)